• 2026/06/29 掲載

イーロン・マスク氏のXが金融サービス「Xマネー」開始、個人間送金や預金など

デジタルウォレットを中心に、個人間送金や預金、決済機能

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イーロン・マスク氏が率いるSNSのX(旧Twitter)は、米国内の一部の有料会員を対象に、独自の金融プラットフォーム「Xマネー」の提供を開始した。本サービスはデジタルウォレットを中心とし、個人間送金(P2P)や預金、決済機能を統合している。マスク氏が掲げる万能アプリ化に向けた中核的な取り組みとなる。
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(Photo/Shutterstock.com)
 Xマネーは、米国の金融機関であるクロスリバー銀行および決済大手のVisaと提携して構築された。ユーザーはXのアカウントにひもづいたデジタルウォレットを通じて資金を管理し、個人間送金や実店舗・オンラインでの決済を即時に行える。ユーザーにはアカウント名が刻印された専用の金属製Visaデビットカードが発行される。カードの利用にあたっては、対象となる購買に対する3%のキャッシュバックが適用されるほか、海外での外貨取扱手数料が無料になる。

 暗号資産(仮想通貨)の統合を巡る過去の報道とは異なり、現時点でのXマネーは法定通貨のみの対応となっている。また、伝統的な金融機関の口座と同等の預金機能も提供する。預金残高に対しては年利6%の利回りが設定されている。加えて、ユーザーの資金を複数の提携銀行に自動的に分散させるキャッシュスイーププログラムを採用した。これにより、ユーザー1人当たり最大1000万ドルまで米連邦預金保険公社(FDIC)の保護対象となる仕組みを導入している。

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【図版付き記事はこちら】イーロン・マスク氏「Xマネー」開始。金融スーパーアプリへ(図版:ビジネス+IT)

 Xはこれまで米国における送金ライセンスの取得を順次進めており、現在は41州と首都ワシントンで認可を受けている。ニューヨーク州やマサチューセッツ州など一部の地域では未認可のままだが、今回「プレミアムプラス」などの上位プラン契約者を対象にサービスを先行して公開した。Xマネーの責任者を務めるドルヴ・バトゥラ氏は、初期ユーザーのフィードバックを収集して不具合を修正し、今後のより広範な一般公開に向けて準備を整える方針を示した。

 マスク氏はかつてオンライン決済サービス「PayPal」の共同創業者として台頭した経緯があり、金融事業への進出を長年の構想として位置づけてきた。2026年2月には社内向けに「Xのアプリだけで生活できるようにしたい」と語っており、ユーザーに対して伝統的な銀行口座を代替する選択肢を提示している。

一方で、金融分野への参入に伴い、消費者保護や資金管理の安全性に関する規制当局の監視も強まっている。エリザベス・ウォーレン上院議員らがXの消費者保護体制を問題視する書簡をマスク氏宛てに送付するなど、金融サービスとしての透明性確保が課題となる。

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