- 2026/07/17 09:00 掲載
みずほFG、NVIDIAと協業し金融機関向けAI基盤の高度化に向けた技術検証を開始
オンプレミスでの生成AI/AIエージェントの安全な管理体制構築
しかし、社内での本格的な導入においては、機密データや業務情報の保護、法令や規制への適合、利用状況の監査性の確保といった厳格な統制管理との両立が不可欠である。こうした課題を解決し、実用に耐えうるシステムを構築するため、今回の検証では計算基盤の強化とセキュアなAIエージェント実行環境の構築という2つのテーマが設定された。一つ目のテーマとして、AIモデルの研究開発や推論検証を支えるオンプレミスGPU環境の強化を図り、NVIDIAの計算基盤である「NVIDIA DGX B200」を導入する。
同製品は高性能なNVIDIA Blackwell GPUを8基搭載しており、現在みずほフィナンシャルグループが開発を進めている金融特化型の大規模言語モデル「みずほLLM」をはじめとした生成AIモデルの学習、評価、推論検証に活用される。さらに、将来的なAI利用の拡大による推論需要の増加を想定し、複数のGPUサーバーを連携させたGPUクラスターの構築についても技術的な検討を進める方針である。
これにより、クラウド環境のAIとオンプレミス環境のシステムを適切に組み合わせ、用途や機密性、性能、コストなどに応じた柔軟な計算資源の選択を可能にする。二つ目のテーマでは、NVIDIAが提供するリファレンスブループリントのコレクションである「NemoClaw」を活用し、AIエージェントを安全に利用するための実行環境を検証する。AIエージェントがメールやチャット、業務システム上の通知などを契機として自律的に稼働し、社内データと連携することを想定し、実行環境の隔離、データ保護、ネットワークアクセス制御、権限管理、実行履歴の確認といったセキュリティ上の論点をテストする。
機密情報を外部に出さず、エージェントの権限や接続先を制御できる環境を構築することで、社員一人ひとりがAIエージェントを業務の伴走者として安全に活用し、専門性を拡張できる体制を目指す。なお、本取り組みは現時点では技術的な検討および検証を目的としたものであり、具体的なサービスの提供時期や対象となる業務、システムの導入範囲については、今後の検証結果を踏まえて決定される。
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