- 2026/07/16 06:30 掲載
AI株急落で「次なる勝ち組」があぶり出される…投資家が今狙うべき“上昇銘柄”の条件
AI株高に浮かれる前に、今こそ守りを固めるべき理由
株式市場が、またしても第2四半期(4~6月期)に持ち直した。2026年は不安定なスタートとなったが、株式市場は年初につまずいてもその後に持ち直す傾向があることを、私は指摘してきた。実際そうした動きは、2018年、2020年、そして2025年にも見られた。2025年第2四半期の展開を思わせるように、2026年4月から5月にかけて、株式市場は地政学リスクを乗り越え、テクノロジーに対する楽観論を追い風に反発した。
2026年第1四半期は、ソフトウェア分野におけるAIの破壊的ポテンシャルにとりわけ注目が集まったが、第2四半期は、地上と宇宙の両方で進むAIインフラの構築が市場の中心テーマとなった。
「マグニフィセント・セブン(アルファベット、アマゾン・ドットコム、アップル、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、エヌビディア、テスラ)」の勢いは後退し、第1四半期をけん引した「HALO」銘柄(Heavy Assets, Low Obsolescence:実物資産を多く保有し陳腐化しにくい企業)も同様だった。
AI関連株は目覚ましい上昇を記録し、「Triple-Digit Club」(上昇率100%超の銘柄)の仲間入りをする企業も現れた。
その後、6月に入ると売り局面が訪れ、市場が抱えるリスクが浮き彫りとなった。高止まりする金利、割高なバリュエーション、そしてAIへの過剰投資に対する懸念などがそうだ。これは、2026年3月、2025年11月、2024年12月などの時期に見られたような、一時的な調整にすぎないのだろうか。それとも、本格的な相場調整が到来するのだろうか。
その答えは誰にもわからない。だが、この機会に自らのポートフォリオを見直し、さまざまなシナリオに備えられる状態になっているかどうか、確認しておくべきだ。
主役交代? “マグニフィセント・セブン後”のけん引企業は
ある記者から最近、「マグニフィセント・セブンは『MANGOS』にその座を奪われたのか」と尋ねられた。市場をけん引する銘柄群を表す略称は次々と生まれ、その動きを追うのも一苦労だ。2013年に「FANG」として登場し、その後「マグニフィセント・セブン」へと発展したこの呼び名は、今では新規上場企業や近く上場予定の企業まで含むようになっているようだ。また「MANGOS」とは、メタ、アンソロピック、エヌビディア、グーグル、オープンAI、スペースXを指す。私に言わせれば、2026年4月から5月にモーニングスター・グローバル次世代AIインデックスを約45%押し上げ、6月に反落したAI株相場全体を、この呼び名は表現できていない。
もちろん、AIはこの3年半にわたり株式市場の最大のテーマであり続けている。モーニングスターのグローバルAIインデックスは、2022年後半にChatGPTが登場して以来、3倍超に上昇した。足元の相場を後押ししているのは、AI関連で相次ぐ巨額の設備投資であり、その恩恵は半導体、メモリー、データセンター関連企業に及んでいる。
こうしたAIインフラ構築ブームが、モーニングスターのグローバルAIインデックスの2026年第2四半期リターンを押し上げた。
このブームを追い風に、ブロードコムとマイクロンテクノロジーが米国株市場の時価総額上位10社入りを果たした(5月31日時点)。また、ディスクドライブメーカーのシーゲイト・テクノロジーとウエスタン・デジタルは第2四半期に3桁台の上昇率を記録している。
さらに、米国外の時価総額上位5社である台湾積体電路製造(TSMC)、サムスン電子、SKハイニックス、ASML、テンセントのいずれもがAIの恩恵を受けていることにも、このブームが表れている。
一方、AIモデル開発企業は未上場企業の企業価値を一段と押し上げており、スペースXに続く大型IPOの候補も相次いでいる。
こうした天井知らずとも言える未上場企業のバリュエーションを背景に、モーニングスターGenAI 20インデックスは2026年の年初来で3桁台の上昇率を記録した。同インデックスの構成銘柄はいずれも現在未上場の企業であり、その価格はセカンダリー市場の取引プラットフォームが提供するデータに基づいている。 【次ページ】AI株の熱狂は本物か、それともバブルか…懐疑派の懸念
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