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- 2026/04/12 掲載
富士通が1.4ナノAI半導体の製造をラピダスに委託、AI半導体国産化に向け
1.4ナノNPUに挑戦、国内企業が結集して国産AIモデルで巻き返し
これまで海外の技術や製造拠点に大きく依存していた先端半導体の設計および製造工程を、国内企業のみで完結させる本格的な純国産AI半導体プロジェクトとなる。
富士通による開発費は総額約580億円に上り、このうち約3分の2を新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金で賄う。スーパーコンピューター「富岳」の開発などで培った省電力技術を応用し、自国内でAIを開発・運用する基盤を確立する。
半導体の製造を担うラピダスに対する国の財政支援も一段と拡大する。経済産業省は2026年4月11日、ラピダスの技術開発の進捗を外部有識者による審査で評価し、2026年度の追加補助金として6315億円を承認した。内訳はウェハー上の回路形成を担う前工程に5141億円、チップの組み立てを行う後工程に1174億円を充てる。
今回の追加決定により、国からラピダスへの補助金総額は累計で2兆3000億円を超えた。赤沢亮正経産相は同日に千歳市の建設現場を視察した際、同社の事業を国益に関わる不可欠な国家プロジェクトと位置づけ、量産化へのスケジュールが順調に進んでいるとの認識を示した。
ラピダスは2027年度から2ナノメートル世代の半導体の量産を開始し、その後1.4ナノメートル世代の製造へ移行するロードマップを描いている。富士通からの製造委託は、ラピダスにとって量産体制の確立に不可欠な大口顧客の確保につながる。政府は2031年度ごろの株式上場を見据え、民間からの出資や政府債務保証を活用した2兆円規模の融資確保も進める。世界的にAI用半導体の確保が重要課題となるなか、サプライチェーンの国内回帰に向けた動きが具体化している。
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