- 2026/04/20 掲載
NVIDIA、量子コンピューティングのオープンAIモデル「Ising」を発表
量子計算の最大の障壁「ノイズ問題」を、AIによって補正
同モデルファミリーは、主に「Ising Calibration」と「Ising Decoding」の2つの技術で構成される。Ising Calibrationは約350億パラメータを持つビジョン言語モデル(VLM)であり、量子実験の測定データや波形グラフの画像を直接読み取る。ノイズによるズレを解析し、最適な調整パラメータを自律的に判断して実行する仕組みを持つ。専門家が目視でデータを分析し、数日かけて行っていたキャリブレーション(事前調整)作業を数時間以下に短縮する。
もう一方のIsing Decodingは、3D畳み込みニューラルネットワーク(3D CNN)を用いて開発された。量子計算の実行中に発生するエラーのパターンをリアルタイムで認識し、訂正する役割を担う。物理的な量子ビットから、論理的に安定した状態を保つための誤り訂正プロセスを高速化する。
名称は、複雑な物理システムの理解を簡略化した1920年代の「イジング模型」に由来する。既存のGPUを活用して組合せ最適化問題を直接解く「GPUアイジングマシン」とは異なり、Isingは実際の量子プロセッサを稼働させるためのAIソフトウェアである。
この発表を受け、市場ではIonQをはじめとする米国市場の量子コンピューティング関連銘柄の株価が急上昇した。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、AIが量子コンピューティングを実用的なものにするための鍵であると位置づけている。AIを単なる補助ツールではなく、量子ハードウェア運用の中心的なオペレーティングシステムとして機能させることで、量子計算の産業化に向けた環境が整備された。
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