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  • 2026/10/02 13:00 掲載

グーグル、AI半導体TPU搭載の試作衛星を軌道投入 宇宙データセンター構想の実地試験へ

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米グーグルは2026年10月1日(米国時間)、宇宙でAIの計算基盤を動かす研究計画「Project Suncatcher(プロジェクト・サンキャッチャー)」の試作衛星が軌道に乗ったと発表した。衛星画像大手のプラネット・ラボと共同開発した衛星で、AI向け半導体TPUが宇宙の放射線や温度変化に耐えられるかを数週間かけて検証する。2027年には衛星2基を打ち上げる計画だ。
グーグル、AI半導体TPU搭載の試作衛星を軌道投入 宇宙データセンター構想の実地試験への画像
グーグルが公開したProject Suncatcher試作衛星の打ち上げ動画から
(出典:グーグル)
 米グーグルは2026年10月1日(米国時間)、宇宙で機械学習の計算基盤を動かせるかを探る研究計画「Project Suncatcher」の試作衛星が軌道に乗ったと発表した。衛星は米スペースXの相乗り打ち上げミッション「Transporter-18」で打ち上げられ、同社チームはすでに衛星との通信を確立し、想定どおりに動作していることを確認したという。

 試作衛星は、地球観測衛星を手掛けるプラネット・ラボと共同で開発した。プラネット・ラボによると、今回のミッションは米カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられ、同社は試作衛星を含む20基の衛星を軌道に投入した。グーグルのAI向け半導体TPU(Tensor Processing Unit)を宇宙で試すのは今回が初めてとしている。

 グーグルは今後数週間をかけ、打ち上げ時の物理的な負荷や宇宙の放射線、極端な温度変化にTPUがどう耐えるかについて、軌道上でデータを集める。研究の詳細をまとめた査読付き論文は学術誌「Joule」に掲載された。同計画を率いるトラビス・ビールズ氏は「宇宙でしか試せないこともある。実験を始めるにあたり、得られた知見を設計の改良に生かしていく」とコメントしている。

 グーグルが9月24日に公開した解説によると、打ち上げ時には重力の最大10倍の加速度がかかり、TPUなどの部品単体では50?100Gに達することもある。同社は米カリフォルニア大学デービス校の施設でAI処理を動かしながら陽子線を照射する試験を行い、TPU「Trillium」が5年間の宇宙ミッションで受ける線量を上回る放射線にも耐えたという。真空中では空気で熱を逃がせないため、ヒートパイプと放熱板を組み合わせた冷却方式も試す。

 宇宙を計算の場に選ぶ理由は電力だ。低軌道の衛星はほぼ常に太陽光を受けられ、地上の最大8倍の太陽光発電が可能になるという。グーグルは将来、数十個のTPUを積んだ衛星を編隊で周回させ、衛星同士をレーザーで結んで大規模なAI処理を担わせる構想を描く。このレーザー通信は2027年に衛星2基を打ち上げて検証する予定だ。

 AIの電力需要が膨らむなか、グーグルとスペースXが宇宙AIデータセンター向けの打ち上げを協議していると報じられるなど、宇宙での計算基盤をめぐる動きは活発になっている。もっとも、グーグル自身は今回を長期的な研究の第一歩と位置づけ、まずはハードウェアが宇宙で動くかを確かめる段階にある。

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