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  • 2026/04/28 掲載

ソニー銀行の「web3戦略」に熱視線? 若年層をも惹きつける“エンタメ×金融”の全貌

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金融×エンタメの融合で新たな価値創出を目指すソニー銀行のweb3戦略が加速している。「感性価値」の提供、web3コンサル子会社「BlockBloom」の始動、デジタル証券の発行、JPYCとの提携など、次世代金融インフラの構築に向けた布石を次々と打っている。ソニー銀行デジタルアセット事業部フェローの金森伽野氏とデジタルアセット事業部長の中川大輔氏に、ソニー銀行のweb3戦略について話を聞いた。
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Borderless Digital Banking for more “Fun”
(後ほど詳しく解説します)

ソニーの金融グループならではのシナジー? web3戦略を支える「3つの強み」

 ソニー銀行はステーブルコインやデジタル証券など、ブロックチェーンを活用した金融サービス“web3金融”に積極的に取り組んでいる金融機関である。こうした施策は、ソニーフィナンシャルグループ全体の戦略の中でどのように位置付けられているのだろうか。ソニー銀行デジタルアセット事業部フェローの金森伽野氏は、次のように説明する。

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ソニー銀行
デジタルアセット事業部フェロー
金森伽野氏
「ソニー銀行では、『Borderless Digital Banking for more “Fun”(BDBF)』というコンセプトを掲げ、ソニーグループが事業の柱とするエンタテインメント体験の提供をベースに、グループ連携による新たな金融サービスの創出を目指しています。従来の機能的な金融サービスの提供にとどまらず、エンタテインメント体験や『感性価値』へと提供価値を広げていく方針です」(金森氏)

 「感性価値」とは聞き慣れない言葉だが、従来の経済的な「機能価値」に対し、ソニーグループのエンタメ体験を通じて提供される新たな価値を表している。心動かすワクワクする体験により、ソニーフィナンシャルグループの企業理念にもある「自分らしく生きる」ための「感動寿命」を支えることを目指している。この感性価値の提供に、ソニーフィナンシャルグループの一員であるソニー銀行のweb3戦略における強みが象徴されている。金森氏はこう語る。

「ソニー銀行のweb3戦略における強みは、『カスタマー体験』『タッチポイント』『金融インフラ』という3つのレイヤーが有機的に結合し、ソニーグループならではのシナジーを発揮している点にあります。カスタマー体験では、NFTなどのデジタルアイテムに独自の特典を付随させ、web3技術を意識させずに“楽しさ”を提供する施策を推進しています」(金森氏)

 「タッチポイント」については、以下のような説明があった。

「タッチポイントに関しては、NFTを管理・鑑賞できるスマートフォンアプリ『Sony Bank CONNECT』を提供しています。今後はソニーアカウントとの連携を予定しており、ゲームなどのソニーグループのサービス利用者が、新たなアカウントを作成することなくシームレスにアプリを利用できる、圧倒的なUXの利便性を実現します」(金森氏)

 web3の土台となる「金融インフラ」に関しては、国内銀行初となるスキームを用いた投資用マンションローン債権や外貨建てグリーンボンドのデジタル証券(STO)をすでに展開しているとのことだ。

「その先を見据えたステーブルコインの準備も着実に進めています。『ST』『ステーブルコイン』『NFT』の各要素が、有機的に関連することで、単なる金融機能の提供を超えた、お客さまにとって最適な次世代サービスを提供できることこそが当社の大きな強みです」(金森氏)

決済手数料ゼロ時代にどう稼ぐ? ソニー銀行が描く「2つのマネタイズ戦略」

 web3金融が普及していくと、決済手数料が限りなくゼロに近づいていくことが想定される。ソニー銀行では、web3金融におけるマネタイズについて、どのように構想しているのだろうか。

「大きく2つの軸を想定しています。1つ目の軸が、『エンタテインメントを通じた顧客接点の拡大』です。まず提供するサービスをエンタテインメントとして純粋に楽しんでいただくことで、新たな顧客層との接点を広げる狙いがあります。実際に『Sony Bank CONNECT』ページのWebサイト来訪者属性データを見ると、10代から30代の比率が高く、金融業界としては異例とも言える若年層へのアプローチに成功しています」(金森氏)

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【画像付き記事全文はこちら】
カスタマータッチポイント | Sony Bank CONNECT
(出典:ソニー銀行)

 音楽では、シンガー・ソングライターのLiSAの全国アリーナツアーと連動したキャンペーンとしてデジタルコンテンツのプレゼントや、デジタルコンテンツを閲覧する専用3Dルームの提供などを行っている。また、盆栽アートパフォーマンス“爻:MAJIWARI”におけるデジタル技術とリアルアートとの融合の推進、プロゴルファーの大西魁斗選手のデジタルコンテンツ、およびARゴルフ体験コンテンツの提供など、ソニー銀行が手掛けているアプローチは、実に多岐にわたっている。

「アーティストのライブやゴルフ、映画など、個別の施策ごとに集まるユーザー層はまったく異なりますが、これらを総合的に展開することで、結果として幅広い若年層の顧客セグメントが形成されています。これにより、当社が将来にわたってリーチできる顧客基盤を大きく広げることができ、デジタル証券やステーブルコインが普及した際にも、当社のサービスを使っていただけるのではないかと期待しています」(金森氏)

 そして2つ目の軸となるのが、コンサルティング事業を通じたBtoBでの収益化だ。ソニー銀行のweb3金融の取り組みとしては、web3コンサルティング事業を担う子会社BlockBloomの設立は象徴的である。BlockBloom設立の背景には、ソニー銀行の施策に対する社外からの反響の大きさがあったと、BlockBloomの常務取締役を兼任している金森氏は説明する。

「当社ではこれまで、ソニーグループのテクノロジーや多彩なIP(知的財産)を掛け合わせたweb3施策を実践してきました。その実績を見た企業から『自社でも同様の取り組みを行いたい』との声が多く寄せられました。そこで、これまで蓄積した「テクノロジーの活用」と「エンタテインメント体験の提供」に関するノウハウを、web3コンサルティングという形で社外へ広く提供していく方向性のもと、同社を設立しました」(金森氏)

 BlockBloomは、民間企業への支援にとどまらず、地方自治体へもソリューションを提供することで、地方創生や「関係人口」の創出・拡大といった社会課題の解決にも貢献していくことも視野に入れている。 【次ページ】ソニー銀行×JPYC提携の裏側…普及の鍵を握る“ある活用法”
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