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- 2026/11/02 14:14 掲載
リコーと川崎重工、AIで「熟練技術者の頭の中」を設計資産に…暗黙知の継承へ実証開始
両社は、製造業では設計ノウハウや技術文書が企業競争力の源泉となる一方、蓄積された膨大な設計文書や図面に含まれる知識を十分に活用できていないことや、熟練技術者のノウハウが属人化していることが課題になっていると説明している。人手不足や熟練技術者の退職が進むなか、継承の仕組みづくりの重要性が高まっているとした。
具体的には、企業内のドキュメントの読解に強みを持つリコーのLLM(大規模言語モデル)/LMM(大規模マルチモーダルモデル)を、川崎重工のオンプレミス環境に導入する。設計文書や図面に蓄積された知識の活用を進めるほか、熟練技術者の経験やノウハウ、判断基準などの暗黙知をAIで整理・可視化し、組織内で継承・活用する方法を検証する。
役割分担は次のとおり。リコーは、オンプレミス環境で利用できるLLM/LMMを活用した生成AI基盤と、AI導入・活用の技術や知見を提供する。同社は2025年12月に、企業向けAIプラットフォーム「Hi.DEEN(ヒデン)」を発表している。川崎重工は、鉄道車両や船舶、航空機、ロボットなどの製品開発で蓄積してきた設計・技術領域の知見に加え、図面や表・グラフなどを含む高度な技術文書、業務データ、実証環境を提供する。
リコーの入佐孝宏コーポレート上席執行役員CSO(Chief Strategy Officer)は「先人たちが培ってきた技術やノウハウを次世代へつなぎ、その知見を組織全体の力へと変えていくことは、日本の製造業に共通する重要な課題です」とコメントした。
川崎重工の川﨑卓巳常務執行役員技術開発本部長は「AIに設計を任せるのではなく、AIを使いこなすことで技術者の思考と判断力を拡張し、より良い製品を、より早く生み出せる設計プロセスの実現を目指します」と述べている。
では、設計図面まで読むとされるリコーのAIは、世界の大型モデルと比べてどこまで通用するのか。
・図表入り文書の読解テストで、リコーのLMMは5モデル中何位だったか
・「秘伝のタレ」をAI化する難しさ、リコー幹部が認めた評価の壁
・川崎重工が7月に始めたエヌビディアとの造船所AI構想の中身
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