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- 2024/01/29 掲載
米国2,900万円、日本400万円の悲惨な現実……「驚愕の給料格差」はなぜ生まれたのか?
1940年、東京に生まれる。 1963年、東京大学工学部卒業。 1964年、大蔵省入省。 1972年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。 一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。
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米国の一流MBA保有者:初任給が「なんと2,900万円」
U.S. Newsの記事によると、米国のビジネススクール卒(MBA保有者)の初任給(サラリーとボーナス)は、2022年の年収で中央値が11万5,000ドルだ。1ドル=145円で換算すると、約1,668万円になる。大学によってかなりの差があり、序列も公表されている。2022年卒業生の平均初任給(給与・ボーナス)のトップはハーバードで、19万8,180ドルになる。なんと、約2,874万円だ。続くのがスタンフォードで、18万2,272ドル、約2,643万円になる。
スタンフォードビジネススクールのWebサイトでは、産業別の詳しいデータを公表している。最高は金融で、初任給の年額は、20万ドル。つまり、2,900万円。計算間違いしたのではないかと何度も確かめたが、間違いない。
日本の大学院卒:日銀でも「まさかの400万円」
日本銀行は、初任給のデータを公表している。それによると、大学院卒の総合職で月収23万9,090円、大学卒の総合職は21万3,100円だ。
年収では、大学院卒で287万円(ボーナスを除く)ということになる。スタンフォードMBAの1/10にもならない!ボーナス(管理職以外の支給率2.295カ月、年2回支給で算出)を加えたとしても397万円だ。
民間金融機関では、これよりやや高い。大手銀行は大学卒初任給が月収約25万円超だ。これは、「大幅アップ」ということでニュースにもなった。そうであっても、スタンフォードMBAの1/10ということに変わりはなく、ボーナスを加えたとしても遠く及ばないだろう。
日米の専門家の初任給の差は、これまでもあったのだが、2022年、2023年に進んだ円安のために、格差が信じられないほどの大きさに開いてしまったのだ。 【次ページ】なぜ、日本と米国で差が生まれたのか?
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