- 2026/08/25 06:30 掲載
ChatGPT「Finances」が銀行から客を奪う? みずほが選んだ“意外すぎる対応策”
東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻修了。2020年より、松尾研究所に参画し、機械学習の社会実装プロジェクトの企画からPoC、開発を一貫して担当。その後、社内外の特命プロジェクトを推進する経営戦略本部を立ち上げ・統括。また、AI・知能化技術の応用により成長の見込めるベンチャー企業への投資に特化したVCファンドを新設し、代表取締役を務める。松尾研究所の参画以前は、シティグループ証券株式会社にて、日本国債・金利デリバティブのトレーディング業務に従事。
日経平均7万円の裏で…個人投資家に起きた“静かな変化”
2026年上半期の株式市場は、歴史的な節目を次々と塗り替えました。日経平均株価は4月から6月にかけて6万円台に到達したのち急ピッチで上昇を続け、6月16日には取引時間中に初めて7万円を突破。その後も上昇を続け、25日には7万2,366円34銭まで上昇して最高値を更新しました。6月末終値も70,062.32円と、月間終値として初の7万円台となりました。物価水準も明確に切り上がり、「現金だけでは資産を守れない」という焦燥感が広がっています。新NISAの定着や海外IPO(新規株式公開)への関心の高まりも手伝い、個人投資家の市場参加はかつてない熱量を見せています。
こうした投資環境の変化の裏側で、個人投資家の行動も変わり始めています。その1つが、生成AIの活用です。Plaidによれば、毎月2億人以上がChatGPTで個人のお金に関する質問をしています。その多くが予算管理や投資相談、選択肢の比較など、お金に関する用途にも活用しているといいます。
もっとも、AIに「次に上がる株」を聞けば勝てる、という話ではありません。AIの真価は未来予測ではなく、個人の資産・負債・キャッシュフローを一括で整理し、投資家自身の判断能力を高める「専属のアナリスト」あるいは「個人版の投資レビュー機能」を担う点にあります。
個人はなぜ機関投資家に勝てない? 差を生む“ある壁”
これまで個人投資家が機関投資家に比べて不利だった最大の要因は、情報収集と分析に投入できる時間・人員の差にありました。専業のアナリストチームを抱える機関投資家に対し、個人投資家は本業の傍らで限られた時間を使って情報収集を行うしかありません。
さらに、銀行口座、証券口座、クレジットカード、住宅ローン、暗号資産など、個人の資産情報は複数の金融機関に分散しています。これらを統合して分析するには膨大な手作業が必要で、多くの個人にとって現実的ではありませんでした。
その結果、日々の投資判断はSNSの話題や知人の助言、一時的な成功体験に影響されがちでした。自分が「本当はどのリスクをどれだけ取っているのか」「資産全体で何に賭けているのか」を把握できないまま取引を行う構造が存在していたのです。 【次ページ】個人にも“投資委員会”を…ChatGPT「Finances」の実力は?
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR