- 2026/08/25 06:10 掲載
【単独】トップ5%社員はAIに何を学ばせる?越川慎司に聞く「17万人分析」意外な結果
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践するクロスリバーを設立し、働き方デザイナーとして800社以上を支援。著書に『世界の一流は「休日」に何をしているのか』など。
「仕事が速い人」ほど評価される時代は終わった…
かつて「仕事ができる人」といえば、ほかの人が60分かかる仕事を30分で終わらせるような、業務遂行能力の高い人を指すことが多かった。しかし、会社を取り巻く環境は時代とともに変化し、AIの登場によってその変化はさらに加速している。こうした中で「仕事ができる人」の定義は、どのように変わったのだろうか。
越川氏は2018年から、仕事で高い成果を上げる人の行動をAIで多変量解析してきた。その分析から見えてきた「トップ5%の社員」に共通する習慣について、次のように語る。
「解析の結果、明らかになった共通点は『巻き込み力が高い』ということでした。個人の処理能力より巻き込み力のほうが重要で、IQよりもEQ(心の知能指数)が高い人のほうが、周囲を巻き込みやすいことも分かっています」(越川氏)
越川氏によれば、今から15~20年前は、1人で完結できる業務の割合が45~51%だったという。それが2026年現在は13%にまで低下している。つまり、現在の仕事は、周囲の協力なしには進められない。
さらに分析を進めると、もう1つ意外な事実が見えてきたと越川氏は語る。評価される人たちは、成果を出す前の段階で、社内で“ある土台”を手に入れているという。
【17万人を分析】優秀な人が成果より先に「得ているもの」
越川氏は、今年4月に書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』を上梓。最新の分析でわかったのは、「成果を出しやすい環境を手に入れている人たち」が評価されているという事実だった。
では、「成果を出しやすい環境」とは具体的に何を指すのか。越川氏は、担当する顧客や任されるプロジェクトを例に挙げる。年商5億円の顧客より5,000億円の顧客を担当したほうが、大きな成果を上げやすい。社内の飲み会を取りまとめるより、社運を懸けたプロジェクトに参加したほうが評価につながる実績を残しやすい。
そして、こうした機会を与えるのは、主に「上司」「上司の上司」「人事部」の3者だ。日ごろから信頼を積み上げ、この3者から抜擢される人ほど、“成果を出しやすい環境”を獲得できるというわけだ。 【次ページ】「AIを使いこなすほど成果が上がる」は本当か?
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