編集部 山田 竜司
AI革命が加速する一方で、多くの日本企業はDXやAI導入に取り組みながらも、決定的な成果を出せずにいる。現場ではPoCが回り、新しいツールも導入される。だが、それが企業価値の向上にまでつながらない。なぜか。その原因を、ベイン・アンド・カンパニー日本代表のデイヴ・マイケルズ氏は、きわめて明快に言い切る。問題は技術ではない。経営である。AIを「IT部門が扱う新しい技術」と見た瞬間、その企業の変革は半分失敗している。いま企業に求められているのは、AIツールの導入ではなく、自社の競争原理、組織、意思決定、顧客価値をどう組み替えるかという経営そのものの再設計だ。では、AI時代に勝つ企業と取り残される企業を分けるものは何か。まずは、多くの日本企業がつまずきやすい構造的な理由から見ていきたい。
2026年3月、Japan Fintech Weekの一環として、Asia FinTech Alliance(AFA)に参加するアジア各国のFintech協会代表者と日本の実務家が集まり、「アジアのフィンテックで今何が止まっているのか」をテーマにラウンドテーブルが開催された。台湾、韓国、マレーシア、インドネシア、モンゴルなどの代表者が、規制、決済インフラ、越境連携の3つの軸で率直な議論を交わした。Chatham House Rule(会議参加者が得た情報を外部で利用できる一方、発言者や所属は伏せる)のもとで行われた本議論の要点を、日本への示唆を中心にレポートする。日本の金融機関やフィンテック企業がアジアとの連携をどう捉え直すべきか?
ここ2~3年ほどの間に、量子コンピューターの世界で「誤り訂正」をめぐるブレークスルーが相次いだ。これによって誤り訂正の技術ロードマップは一気に前倒しが進み、100兆円規模とも言われる量子市場をめぐる競争軸が大きく動き始めている。いまや各国政府、ビッグテック、量子スタートアップ、そしてユーザー企業までが、量子コンピューターがもたらす「計算革命」に向けて走り出している。その中で日本はどこに立ち、何を強みに戦うべきなのか。デロイト トーマツ グループで量子技術統括を務める寺部雅能氏に、量子コンピューターの潮流、期待されるアプリケーション領域、世界における投資の状況と日本の立ち位置について、俯瞰的に聞いた。