- 2026/08/21 07:10 掲載
現役MicrosoftエンジニアのAI活用術、生産性10倍でも「ゴミ量産」するダメな人の特徴
七転八倒から始まったAIジャーニー
きっかけは、業務上の切実な課題だった。世界中に提供しているクラウドサービスで障害が発生すると、「インシデント」と呼ばれる問題報告が開発チームに届く。
特に難易度の高い案件だけが牛尾氏らのチームに回ってくる仕組みで、調査には専用のクエリ言語を駆使した複雑な作業が伴う。1件あたり1~2時間、場合によってはそれ以上の時間を要するこの作業が、1日に平均4~5件も積み重なれば、担当者はそれだけで1日が終わってしまう。
「自分だけ得したいと思って、自動でインシデントを分析するプロダクトをAIで開発しました。インシデントが来たらそのデータを食わせて、僕は10分ぐらいコーヒーとか飲む。“AIさま”の分析が終わったら結果をコピー&ペーストしていました」(牛尾氏)
しかしそこからが本当の試練だった。世間からはAI推進の最先端企業と見られるマイクロソフトの内側でも、現場は予測不能な変化の連続だった。半年間かけて作り上げたシステムが一夜にして無意味になることもあれば、コーディングエージェントの登場によって「エンジニアはもういらないのではないか」という不安にさいなまれることもあった。
「自分がプログラミングができるようになりたくてAIを使っているのに、プロンプトで指示するだけになっているみたいな。そんなものに興味を持てるのかと。自分のパッションは保てるのか疑問でした」(牛尾氏)
日本ではエンジニアとして認められなかった経歴を持つ牛尾氏にとって、AIの台頭はアイデンティティの根幹を揺るがす問いでもあった。それでも氏は腹をくくり、AIを使いこなす側に回ることを選んだ。そしてその選択の先に、驚くべき現実が待っていた。 【次ページ】AI主導による自動インシデント管理・改善サイクルとは?
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR