松尾研究所 副社長 金 剛洙
東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻修了。2020年より、松尾研究所に参画し、機械学習の社会実装プロジェクトの企画からPoC、開発を一貫して担当。その後、社内外の特命プロジェクトを推進する経営戦略本部を立ち上げ・統括。また、AI・知能化技術の応用により成長の見込めるベンチャー企業への投資に特化したVCファンドを新設し、代表取締役を務める。松尾研究所の参画以前は、シティグループ証券株式会社にて、日本国債・金利デリバティブのトレーディング業務に従事。
顧客が銀行アプリを開く前に、まずChatGPTに相談する──そんな時代が近づいている。OpenAIは個人資産管理機能「Finances」をプレビュー公開し、銀行・証券・カード・ローンに散らばった個人のお金のデータを1カ所に集め始めた。国内でも2026年7月28日、みずほ銀行が銀行として先駆けてChatGPTの中に自社アプリを出すなど、AIを金融の入り口とする動きは始まっている。AIが家計を丸ごと把握すれば、まず個人の投資判断が変わり、その先で銀行は金利や手数料とは別のものさしで選ばれることになる。では、そのとき銀行は何を失い、何で選ばれるのか。本記事では、個人投資家の判断がどう変わるのかを整理したうえで、AIが金融の入り口になったとき勝敗を分ける“3つの信頼”を読み解く。