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  • 2021/06/17

資本性借入金とは何か? 金融庁も推奨する活用のメリットをわかりやすく解説する

金融機関から負債ではなく資本とみなされる「資本性借入金」は、事業再生や新規融資を受けるケースなどで広く活用されている。資本性借入金を有効活用すれば、資金繰りを改善できたり、新規融資を受けやすくなったりするため、経営者は積極的に利用を検討すべきだろう。今回は資本性借入金のメリットや勘定科目を詳しく解説する。

執筆:鈴木 裕太、編集:しらいはるか

執筆:鈴木 裕太、編集:しらいはるか

鈴木 裕太
横浜国立大学在学中に中小企業診断士を取得(現在は休止中)。Webメディアの立ち上げ〜売却に携わり、SEO対策をはじめとしたWebマーケティングを幅広く経験。現在はビジネスの分野に特化したライター業と、他社のメディアサイトの立ち上げ支援を行っている。また、情報サイトの運営も行っており、会社経営に役立つ知識・ノウハウを伝えることにも力を入れている。

しらいはるか
エディター・ディレクター。心理学系大学院修了。公務を経てライターとしてキャリアをスタート。「医療」「金融」「ビジネス」の3分野をメインに執筆。ブックライティングやコピーライティングも手掛ける。2018年よりエディター・ディレクターにシフト。現在は主にサイト運営やメディア管理を行う。

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資本とみなされる資本性借入金とは?
(Photo/Getty Images)


資本性借入金とは

 資本性借入金とは、銀行などの金融機関が財務状況を判断する際に、負債ではなく十分な資本性が認められる借入金のこと。資本の性質を持つ借入金であることから、「資本性借入金」と呼ばれている。

 なお、会計学における資本とは、一般的に貸借対照表における「自己資本」のことを意味する。一方で、負債は銀行などから借りたお金や買掛金など、返済義務のある事業資金のことだ。資本性借入金は、災害や円高などの進行が原因で、将来性があるものの資本不足に悩まされている企業による活用が想定されている。

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資本不足に悩む企業は多い
(Photo/Getty Images)

資本性借入金を活用するメリット

 資本性借入金を活用する主なメリットは、「資金繰りの改善」「金融機関からの融資を受けやすくなる」といった2つである。ここで紹介するそれぞれのメリットを理解し、資本性借入金を活用するかどうかを検討していただきたい。

・資金繰りを改善できる
 詳しくは後述するが、資本性借入金では業績連動型の金利設定が原則となる。そのため、会社の業績が悪化した際には基本的に金利を下げてもらえる。金利が下がるということは、毎月の金融機関への支払利息の減少につながるため、手元により多くの利益を残すことができるのだ。

 また、「長期の期限一括償還」も資本性借入金の原則である。期限一括償還とは、毎月の利払いのみで、元金返済は契約最終期日に一括で行う仕組み。つまり、毎月の支出は業績に応じて無理なく支払える利息だけとなるため、資金繰りが悪化するリスクを低減できる。

・金融機関からの融資が受けやすくなる
 一般的に、銀行は利益率や利益増加額などの収益性や成長性だけでなく、自己資本比率や流動比率などの安全性も考慮した上で、融資するかどうかを決定する傾向にある。そのため、負債が多いと銀行からの融資を受けにくくなる可能性がある。

 資本性借入金は、負債でありながら金融機関からは「資本」としてみなされるため、資本性借入金を利用している企業のほうが、そうでない企業と比べて金融機関から見た場合の財務状態は良いと判断される。以上の理由より、新規で金融機関から融資を受けやすくなるわけだ。

資本性借入金の具体例、2種のローン

 資本性借入金の具体例として、ここでは2種類のローンを紹介する。1つ目は、日本政策金融公庫による資本性ローンだ。同公庫では、農林漁業の分野で新規性・チャレンジ性が高い事業に取り組む法人に対して資本性ローンを提供している。

 2つ目は、商工中金の資本性劣後ローンだ。2021年4月現在、商工中金では新型コロナウイルスの影響で業績が悪化している企業に対して、資本性劣後ローンの提供を行っている。

【次ページ】資本性借入金と債権放棄とは何が違うのか

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