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  • 2026/05/28 掲載

NASAが月面基地計画を発表 2032年に長期居住施設を稼働へ

月面に半恒久的な基地を建設する新計画ムーン・ベースを発表

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アメリカ航空宇宙局(NASA)は26日、総額200億ドルを投じて月面南極に半恒久的な基地を建設する新計画「ムーン・ベース」を発表した。2032年以降の長期有人滞在を目標に掲げ、3段階でインフラ整備を進める。本計画は将来の有人火星探査に向けた重要な足場となる。
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(画像:ビジネス+IT)
 NASAが発表した「ムーン・ベース」計画は、月の南極地域に人類が継続して滞在できる拠点を構築するものであり、総額200億ドルの予算と73回の月面着陸を伴う。開発は3つのフェーズに分けて進行する。2029年までの第1段階では、自律型ローバーやドローンを投入し、基地建設候補地の偵察や重機による作業を実施する。初期の小型原子炉の試験もこの期間に行う。続く第2段階は2029年から2032年にかけて実施し、初期の運用能力を確立する。このフェーズではトヨタ自動車などが共同開発する大型の有人与圧ローバーを導入する。宇宙飛行士が短期間滞在し、太陽光発電や本格的な電力網といったインフラストラクチャーの整備を進める。

 2032年以降の第3段階では、人類が数か月にわたって長期間居住可能な本格的な施設を建設する。月面での安定した大電力供給を確保するため、大規模な核分裂炉を稼働させる。NASAのジャレッド・アイザックマン長官は、この段階的アプローチによりリスクを低減し、技術的知見を蓄積すると説明した。同長官は本計画の最終目的が火星探査にあると明言し、宇宙飛行士が火星に星条旗を立てるための不可欠なステップとして月面基地を位置付けている。

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【図版付き記事はこちら】NASA、2032年までに月面基地改革発表(図版:ビジネス+IT)

 基地の運用には、NASA単独ではなく国際的な協力体制と民間企業の参画が組み込まれている。通信や自律航法を支える測位・ナビゲーションインフラとして、欧州宇宙機関(ESA)が推進する「Moonlight(ムーンライト)」計画が中核を担う。イタリアのテレスパジオ社が主導するコンソーシアムが開発を受注しており、ナビゲーション衛星と通信衛星を月楕円凍結軌道に配備する。これにより、月面南極地域において高速かつ低遅延のデータリンクを24時間体制で提供する。

 居住施設の建設においては、月面の過酷な環境から宇宙飛行士を保護する技術の導入が進む。放射線や微小隕石、有毒な月の砂(レゴリス)への対策として、現地資源を利用する技術基盤を構築する。レーザーを用いて月の砂を溶かし、基地の部材や耐熱シールドを3Dプリントで製造することで、地球からの資材輸送コストを削減する。NASAは月面を実験場として活用し、持続可能な宇宙開発モデルの確立を急ぐ。

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