- 2026/06/09 掲載
日立とインテル、量子コンピューティングなどフィジカルAI5分野で戦略的提携
フィジカルAIの活用や次世代デジタルインフラの構築を加速
両社は、半導体製造、量子コンピューティング、エネルギー最適化、カスタム半導体とエッジAIアプリケーション、およびファクトリーオートメーションの5つを重点領域と位置づけ、既存プロセスの最適化や新規ソリューションの開発を推進する。半導体製造の分野では、日立が提供する計測装置から得られる高精度なデータを活用する取り組みが行われる。具体的には、ウェーハ上の微細な回路パターンの寸法を計測する「測長SEM」や、薄膜の形状を加工する「エッチング装置」などから出力される稼働データを、クラウド上で一元管理する統合プラットフォーム「ExTOPE」に集約する。
ここにフィジカルAI技術を適用することで、製造装置の故障予兆診断や保守作業の効率化を図る。これにより、インテル側の半導体製造プロセスにおける歩留まりの向上、製品出荷までの期間短縮、および全体的な品質の改善を実現する。エネルギー最適化の領域においては、相互の技術を導入し合う計画が立てられている。インテルの主要な半導体製造拠点に対して、日立の電力設備運用システムである「HMAX Energy」が導入される。同時にインテルは、日立の電力システムを改善するための高い電圧に耐えうる「高耐圧半導体」を日立へ供給する。
両社はこれにより、エネルギー効率の高いインフラ構築を進める。さらに、量子コンピューティングの領域では、両社の研究開発チームによる共同開発体制を強化する。残るカスタム半導体とエッジAIアプリケーション、およびファクトリーオートメーションの2領域についても、両社が有する最先端技術を活かした協業の具体策を今後検討していく方針である。インテルの最高経営責任者であるLip-Bu Tan氏は、両社の協力によってインテリジェントで実世界に実装可能なシステムの導入が加速し、世界中の多くの企業や産業にAIの恩恵をもたらすことになると述べている。
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