• 2026/08/31 13:00 掲載

キオクシアが第9世代NANDフラッシュメモリー、1テラビットのサンプル出荷を開始

AI搭載パソコンやスマートフォンなどに向けて高い性能を提供

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キオクシア株式会社は第9世代となる3次元フラッシュメモリ技術を採用した1テラビットTLC製品のサンプル出荷を開始した。AI搭載パソコンやスマートフォンなどに向けて高い性能を提供する。独自の製造技術により投資コストを抑制しながらも次世代と同等のデータ転送速度を実現しておりメモリ市場における競争力の強化を図る。
 キオクシア株式会社は2026年7月30日、第9世代の3次元フラッシュメモリ技術BiCS FLASHを適用した1テラビットのTLC製品のサンプル出荷を始めたと発表した。この製品はAI機能を搭載したパソコンやスマートフォンなど低容量から中容量の範囲で高い処理性能が要求される機器への搭載を主眼に置いている。 新製品の最大の特長は既存の生産設備を有効活用しつつ最新技術との融合によって大幅な性能向上を達成した点にある。

 具体的には第8世代を基礎とする230層の積層プロセスを持つメモリセル技術と最新のCMOSロジック技術を組み合わせている。これを可能にしたのがCBAと呼ばれるウエハーボンディング技術である。CBA技術はデータを記録するメモリセルアレイとそれを制御するCMOS回路を別々のウエハーで製造した後に貼り合わせる手法をとる。これによりそれぞれの回路を最適な条件で製造することが可能となった。 この技術の採用によってデータの送受信を行うNANDインターフェースの速度は毎秒4.8ギガビットに達した。

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【図版付き記事はこちら】キオクシア、第9世代NANDメモリーの1テラビット出荷開始(図版:ビジネス+IT)
 これは前世代である第8世代の製品と比較して33パーセントの速度向上に相当しより微細化と多層化を進めた第10世代のフラッシュメモリと同等の転送性能となる。 キオクシアは現在フラッシュメモリの開発において二つの方向性を並行して進める戦略をとっている。一つは今回の第9世代製品のように既存のメモリセル技術に最新の制御回路を組み合わせることで設備投資のコストを抑えながら高性能を実現する方向である。もう一つは積層数をさらに増加させて記憶容量の拡大と高い性能を追求する第10世代製品の方向である。

 同社は2026年7月上旬に第10世代製品のサンプル出荷も開始しており用途や市場の需要に合わせて最適な製品を提供する体制を整えている。 メモリ市場ではデータセンターやエッジデバイスにおけるAI処理の需要増大を背景に高速かつ電力効率に優れたストレージ部品の重要性が高まっている。キオクシアは技術の組み合わせによる投資効率の最適化を通じて急速に変化する市場環境に対応する姿勢を示している。

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