- 2026/08/20 10:45 掲載
出荷量でキオクシア超え…NAND世界3位の中国YMTC──1兆元評価に期待、上場指導を終了
中国証券監督管理委員会(CSRC)の公示によると、YMTCの持ち株会社はIPOに向けた上場指導を終え、8月19日までに当局による完了確認の段階に入った。上場指導を担当する証券会社はCITIC証券とチャイナ・セキュリティーズ。5月19日に上場指導の届け出が受理されてから、3カ月で重要な準備段階を終えた形だ。
中国のIPO制度では、証券会社などが企業のガバナンスや会計、内部統制、情報開示などについて上場前の指導を行い、その実施状況について当局の確認を受ける。この確認は、企業が株式発行や上場の条件を最終的に満たしているかを判断する上場審査そのものではない。YMTCは上場準備の重要な節目を迎えたものの、正式なIPO申請や取引所による審査などが今後の焦点となる。
市場の関心を集めているのが、上場時の企業価値だ。同じ中国のメモリ大手でDRAMを手がけるCXMTは7月27日、上海証券取引所の新興企業向け市場「STAR市場」に上場した。8月19日時点の時価総額は約3.85兆元(約90.5兆円)。中国の経済メディア財新は、CXMTの株価上昇を受け、同じ中国の大手メモリメーカーであるYMTCについても、上場後の時価総額が1兆元(約23.5兆円)を超えるとの市場の期待が高まっていると報じた。
YMTCは事業面でも存在感を強めている。韓国カウンターポイント・リサーチの調査によると、2026年第2四半期のNAND型フラッシュメモリの出荷量シェアで、YMTCは14%となり、キオクシアをわずかに上回って世界3位に浮上した。首位はサムスン電子の25%、2位はSKハイニックスの22%だった。
しかし、出荷量と売上高では景色が異なる。同調査によれば、YMTCは売上高ベースでは世界5位。製品構成が依然としてコンシューマー向けを中心としており、価格の高いデータセンター向け企業用SSDの比率が低いことが背景にあるという。IPO後の評価を左右する上では、出荷量の拡大だけでなく、収益性の高い製品へのシフトが焦点となる。
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