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  • 2023/03/16 掲載

緊密化するeスポーツとWeb3の関係、eスポーツプラットフォームがクリプトトークンを発行のワケ

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eスポーツの世界でもWeb3シフトに向けた動きが散見されるようになってきた。Web3企業によるeスポーツ関連の取り組みや投資の増加、またeスポーツ企業によるWeb3技術の統合などの動きが増えつつあるのだ。eスポーツとWeb3に関して、世界ではどのようなことが起こっているのか、最新動向を追ってみたい。

執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

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eスポーツとWeb3の最新動向は?
(Photo/Shutterstock.com)

人気NFT企業によるゲーム大会

 組織化やチーム/リーグ戦などの要素を持ち、賞金や商品が与えられるゲーム大会を「eスポーツ」と呼ぶ。このeスポーツ市場の売上高は、2020年に9億9,600万ドルだったが、2021年11億3,650万ドル、2022年には13億8,400万ドルとこの数年着実な伸びを見せている。引き続き成長すると予想されており、2025年には18億6,620万ドルに達する見込みだ

 このeスポーツの世界にもWeb3の波が少しずつ押し寄せている。Web3関連企業によるeスポーツの取り組みや投資、またeスポーツ企業によるWeb3テクノロジーの統合といった動きが散見されるようになってきているのだ。

 直近の事例としては、人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」の制作企業Yuga Labsが組織的なゲーム大会を開催。同社のオリジナルランナーゲーム「Dookey Dash」で高得点を競う大会で、同社のNFTを保有していることが参加条件となる。

 ゲームは2023年1月末から2月中旬にかけて開催され、2月16日に、人気オンラインゲーム「フォートナイト」のeスポーツプレーヤーがゲームの勝者になったことが発表されたばかりだ。

 この事例では、NFT保有を参加条件としたり、参加者のみがゲーム内でパワーアップに利用できるNFT「Sewer Pass」をミントできるなど、eスポーツとWeb3が今後どのように交差するのかが示された格好となる。

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ソニーやスクエニなど大手ゲーム企業でNFT活用の動きが広がっている点は以前報じたとおりだ
(Photo/Shutterstock.com)

 ゲーム内NFTであるSewer Passは、2023年1月にローンチされたが、勝者発表時点における二次販売額は、約6,000万ドルに上ったと報じられている

eスポーツ企業によるWeb3技術の導入

 eスポーツ企業による直近のWeb3関連の取り組みとしては、eスポーツのトーナメントプラットフォーム企業ESports Player League(ESPL)のクリプトトークン発行が挙げられる。

 ESPLは、プロプレーヤーではない一般のゲームプレーヤーがeスポーツ大会を運営するためのプラットフォームを提供、アマチュアゲーマーによるeスポーツの民主化を目指している。

 このESPLが2023年1月に、分散化取引所PancakeSwapと提携し、独自のクリプトトークン「Arena」を発行。トークンの売上高は、約140万ドルに達したという。このトークンは、同時にローンチされたトーナメントシステム「User-Generated Tournament(UGT)3」ソリューションとともに活用される。

 eスポーツ運営の大きな課題の1つが賞金の配分だ。大会がオンラインで開催された場合、世界各地からプレーヤーが集まることになるが、従来の送金システムでは、国際送金に多くのコストや時間が費やされてしまう。クリプトトークンArenaを同プラットフォームの共通通貨とすることで、送金の時間や透明性が高まることが期待される。

 2019年のローンチ以降ESPLのプラットフォームでは、eスポーツ大会が2000回以上開催され、3300万人以上が視聴したといわれる。Arenaを活用したWeb3eスポーツ大会がどこまで増えるのかに注目が集まる。 【次ページ】Web3ゲームによるeスポーツ大会

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