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- 2025/05/20 掲載
3メガが「取りこぼしてきた市場」で…三井住友銀行が“爆伸び”するかもしれない理由
ネットニュース編集部で編集者兼記者、デスクを経て2005年6月から独立して現在に至る。専門はモバイル、決済、デジカメ、セキュリティなど。発表会取材、インタビュー取材、海外取材、製品レビューまで幅広く手がける。
これまでの制約をなくして中小企業に取り込みを狙う
SMBCグループでは、個人向けの金融サービスとして「Olive」を提供している。Oliveは、スマートフォンアプリを中心として、リアル店舗ではなくネットバンキングによる銀行サービスを提供している。技術的には、カード1枚でデビットカード、クレジットカード、ポイントカードを切り替えて使う「フレキシブルペイ」を提供しており、これは世界で初めての決済サービスだ。このように、SMBCグループでは新たなチャレンジを積極的に行っている。メガバンクでありながら特定の支店で口座を開設するのではなく、デジタルによって支店がなくてもサービスが提供できることを目指し、業務効率化を追求しているのも特徴だ。
そんなOliveのノウハウを生かして提供されるのが今回のTrunkだ。同社では「“法人向けOlive”ではない」(SMBCグループ執行役社長グループCEO・中島達氏)としており、Oliveのサービスをそのまま法人向けにしたわけではないとしている。
デジタルやモバイルファーストである点が、Oliveと共通した設計思想だ。これにAIも加えて、新たな中小企業の金融サービスとして開発されたのがTrunkということになる。
TrunkではOliveと同様、オフラインの「支店」という概念はなく、ネットバンキング用の支店を開設する形になる。そのため、口座の開設はすべてオンラインで完結する。紙の書類を持って銀行に出向く必要はなく、データの送受信で口座開設ができる。
最終的には面談が必要だが、これもオンラインでの面談となるため、特定の支店に行く必要はない。
これは、近くに三井住友銀行の支店がなくても法人口座の開設が可能ということになる。三井住友銀行は全国に支店があると思われがちだが、東名阪を中心に限られた地域にしか支店は設置されていない。このあたりは、地方銀行や信用金庫が担ってきた分野で、そのため、三井住友銀行の法人口座を開設できなかった地域は多い。そうした地域であってもTrunkであれば開設できるというのが1つのメリットだ。
中小企業の口座獲得に効果抜群?その具体策とは?
これまでメガバンクと言えば、「大手から中堅企業」がメインのターゲットであって、中小企業への取り組みが遅れていた。三井住友銀行も例外ではなく、一部中小企業向けのサービスもあったが本格的なものではなかった。
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