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- 2024/09/30 掲載
現金離れで銀行店舗「ひそかに」激変? 三井住友らが進める「銀行カフェ」とその狙い
連載:米国の動向から読み解くビジネス羅針盤
米NBCニュースの東京総局、読売新聞の英字新聞部、日経国際ニュースセンターなどで金融・経済報道の基礎を学ぶ。現在、米国の経済を広く深く分析した記事を『週刊エコノミスト』などの紙媒体に発表する一方、『Japan In-Depth』や『ZUU Online』など多チャンネルで配信されるウェブメディアにも寄稿する。海外大物の長時間インタビューも手掛けており、金融・マクロ経済・エネルギー・企業分析などの記事執筆と翻訳が得意分野。国際政治をはじめ、子育て・教育・司法・犯罪など社会の分析も幅広く提供する。「時代の流れを一歩先取りする分析」を心掛ける。

大手も地銀も進める「銀行カフェ」
日本では、銀行であるにもかかわらず現金を扱う窓口のない新タイプ店舗が続々とオープンして話題になっている。三井住友銀行は5月に、スターバックスコーヒーとシェアラウンジを併設した店舗「オリーブラウンジ渋谷」をオープン。従来の渋谷支店を大幅に改装し、銀行窓口は1階の隅へ退く一方、同フロアの大半を共用エリアにする思い切ったリニューアルだ。2階はシェアラウンジに生まれ変わった。

10月7日にオープン予定の東京・下高井戸の2号店(冒頭の写真)でも、1階にスターバックスが出店し、そのすぐ奥にATMコーナーが設けられている。2階には、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する「SHARE LOUNGE」と呼ばれるコワーキングスペースが銀行窓口に併設されている。これらに加え同行は、大阪にもオリーブラウンジを開設するという報道もある。

りそな銀行は2015年にすでに、東京・上野でタリーズコーヒーを併設したコラボレーション拠点「Cafe & Bank」をオープンしているし、高知銀行も同じくタリーズコーヒーを併設した「Cafe de Banque(カフェでバンク)」をイベントやセミナーの開催場所として提供している。
山口県周南市に本店がある西京銀行は、山口市の小郡支店で、カフェのような空間を提供し、客が行員と隣り合って座る商談スタイルを導入した。
ではなぜ「銀行カフェ」なのか。 【次ページ】なぜ「銀行カフェ」を相次いで開店させるのか?
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