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- 2026/06/29 掲載
楽天・KDDIには脅威…?PayPayの「T&Dフィナンシャル生命」買収後の無視できない実力
連載:デジタル個人金融最前線(第12回)
株式会社マリブジャパン代表取締役。日本金融学会会員。三菱銀行、シティグループ証券、シティバンクで、主に銀行クレジットアナリスト、富裕層向け資産運用アドバイザーとして活躍。その後、独立。著書に『銀行ゼロ時代』(朝日新書)、『人生100 年時代の銀行シニアビジネス事例』(近代セールス社)、『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(講談社+α新書)など。
なぜPayPayが生保事業に参入?
2026年6月、PayPayは生命保険事業に参入すると発表した。T&Dホールディングス(T&DHD)の100%子会社であるT&Dフィナンシャル生命(TDF)の株式の70.2%をPayPayが、14.9%を米系投資会社ワン・インベストメント・マネジメントが取得し、2027年10月に買収完了を予定している。その後、約3年後の2030年秋を目途に、T&DHDが保有する残余株式(14.9%)についても PayPayへ譲渡するという。
PayPayは、銀行やクレジットカード、証券に加え、生保が加わることで、名実ともに総合金融サービス企業となることで、楽天やKDDI、NTTドコモなどに対抗し、PayPay経済圏への顧客囲い込みをさらに進めることになる。
PayPayが買収した「T&Dフィナンシャル生命」は、はたしてどれほどの実力なのか。またT&Dフィナンシャル生命を買収したPayPayは、競合他社に対して、どのような優位性を獲得したのだろうか。
何が強い?PayPay買収「T&Dフィナンシャル生命」の実力
T&Dフィナンシャル生命は、T&Dホールディングス傘下の生命保険3社のうちの一社であり、金融機関や来店型保険ショップなどの乗合代理店市場(銀行など窓販)を通じた生命保険販売に特化した保険会社だ(下図)。銀行窓販による定額年金保険や一時払終身などに強みがあり、保有契約高4兆6,843億円、総資産1兆9,601億円、基礎利益70億円となっている(2026年3月末)。なお、銀行窓販が中心のため、営業職員は所属せず、職員数(内勤職員)334名となっている。
TDFの前身は、2001年に経営破綻した東京生命であり、同年に太陽生命保険と大同生命保険が共同で買収した。2006年にTDFに商号変更し、現在に至っている。
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