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  • 2020/04/16

【新型コロナ】500人の金融イベントをオンラインに、「課題」と「学び」を整理する

FINOLAB コラム:

フィノラボ(FINOLAB)では、3月23日、丸ビルホールを会場としたイベント「4F:Future Frontier Fes by FINOLAB」を予定していた。ところが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、同イベントをオンライン配信に切り替えて実施することになった。多くのイベントが中止や延期に追い込まれている中、オンラインによる開催には、学ぶべき点が多かった。当面は大規模イベントを開催できない状況が続くことから、フィンテック関係者もウェビナーなどでの情報発信が増えると思われる。ぜひ、FINOLABの経験を参考にしていただければ幸いである。

FINOLAB Head of FINOLAB 柴田 誠

FINOLAB Head of FINOLAB 柴田 誠

FINOLAB設立とともに所長に就任。東大経済学部卒、東京銀行入行、池袋支店、オックスフォード大学留学(開発経済学修士取得)、経理部、名古屋支店、企画部を経て1998年より一貫して金融IT関連調査に従事。2018年三菱UFJ銀行からMUFGのイノベーション推進を担うJDDに移り、オックスフォード大学の客員研究員として渡英。日本のフィンテックコミュニティ育成に黎明期より関与、FINOVATORS創設にも参加。

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コロナ禍により急遽オンライン開催となった金融イノベーションの祭典「『4F(Future Frontier Fes by FINOLAB)』2020~REBOOT~」。主催者にはどのように課題を克服したのだろうか

当初予定していたリアルイベントの企画概要

 FINOLABの運営メンバーは、2012年から2019年まで、FIBC(Financial Innovation Business Conference:主催ISID)という本邦初の金融分野専門のピッチイベントを開催していた。

 現在日本のフィンテックをけん引しているエーアイインサイド(AI Inside)、フィナテキスト(Finatext)、フォリオ(Folio)、フリー(freee)、キャッシュ(Kyash)、マネーフォワード(Money Forward)、マネーツリー(Moneytree)、ペイディ(Paidy)、ズー(Zuu)といった企業だけでなく、海外からコンセンシス(Consensys)、リボルト(Revolut)などの有名企業も参加し、「フィンテックスタートアップの登龍門」といった地位を確立してきた。

 とはいえ、開始当初は誰も知らなかった「フィンテック」という言葉がすっかり定着し、スタートアップの発掘から新たな段階に移る時期ではないかということで、3月23日、丸ビルホールを会場として300~500人を動員したイベントの開催を予定していた。具体的には、「金融分野における変化を認識して次の打ち手を考える」ために、以下の3つをを中心的な企画とした。

  1. 1.現在起こっている変化と来るべき未来を提示してもらうために、専門家や業界リーダーによる講演
  2. 2.未来を能動的に考えてもらうためのワークショップ
  3. 3.ベストプラクティス共有のためのアワード新設

 これらの講演を300人収容可能な大ホールと、50~80人収容可能な複数の会議室をフル活用して、フィンテック関係者に交流の場を設けることを想定していた。

 ところが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴うイベント自粛が拡がり、大規模イベントの開催が難しくなったことから、中止か延期といった議論を経て、最終的にはオンライン配信での開催に切り替えることを決定したのである。

夕方2時間×3日間のオンラインイベントに切り替えて実施

 オンラインに切り替えたことで、当初予定していたネットワーキングや集合型のワークショップ実施を断念せざるをえなかった。

 また、オンライン視聴がしやすい夕方2時間(17:30~19:30)を3日にわたって開催するようにスケジュールを変更することとなった。

 「キーノート」として登壇した、フィンテック分野で世界的に有名なクリス・スキナー氏も、欧州からの移動が困難となったため、オンラインでのプレゼンとなった(オンライン質問ツール(Slido)を使った視聴者とのリアルタイムの質疑応答を実施)。

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オンライン配信のプログラム

オンライン配信の実施にあたって直面した課題

・課題1:配信体制の構築
 オンライン実施を決めてから類似イベントの実施状況や保存画像を見て検討を行ったが、なるべく多くの視聴者にリーチしたいということで、当日の配信はYouTube LiveとMXテレビが提供するエムキャスの両方を経由して行った。

 事前に調査した類似イベントの中には、ビデオ会議システムの画面をそのまま流しているものもあったが、長時間の視聴にたえない場合も多かった。

 このため、不特定多数に向けて配信するには、画質や音声の品質を担保するとともに、プログラム構成もきちんと準備することが必要と考え、業務提携先のMXテレビにサポートしてもらい、カメラ機材、ライティング、スイッチングボードなど、プロ仕様での体制を確保した。

 FINOLABでは定期的にフィンテック情報などのライブ配信を数名体制で取り組んでいるが、本格的なイベントにおいて、複数カメラによる画像、スライド投影、事前撮影ビデオといったコンテンツを切り替えつつ、テロップを挿入して配信するには、技術的な準備が必要であることを強く感じた。

・課題2:スケジュール調整を含めたプログラムの再構築
 会場に足を運ぶ場合と異なり、配信コンテンツを1日中聞いていただくのは厳しいだろうという判断により、2時間ずつ3日間にプログラムを分割したが、テーマ設定と時間配分については、登壇者のスケジュール調整をやり直す必要があったため、間際まで固めることができなかった。

 今回は多くの登壇者に収録会場まで来ていただいたが、実際に集まることが難しい状況が増えることを考えると、登壇者のアクセス方法を含めて、準備段階で細かい確認が必要となる。

【次ページ】オンライン配信で直面したさらなる課題と学び

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