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- 2026/02/11 掲載
関西電力×UI銀行の「グリーン金融」とは? BaaSが実現した“綺麗事で終わらない現実解”
元毎日新聞記者。長野支局で政治、司法、遊軍を担当、東京本社で政治部総理官邸番を担当。金融専門誌の当局取材担当を経て独立。株式会社ブルーベル代表。東京大院(比較文学比較文化研究室)修了。自称「霞が関文学評論家」
預けるだけで脱炭素?「グリーン普通預金」という現実解
CQ BANKは、「預けるだけで、サステナブル」をコンセプトに掲げ、利用者の預金をすべて脱炭素社会の実現に向けた投融資に当てるグリーン預金を目玉に位置づけて2025年11月4日にサービス提供を開始した。制度上の位置づけとしては、関西電力が、「銀行代理業者」、UI銀行がその「所属銀行」となっている。利用者はCQ BANKの専用アプリを通じて口座開設し、「CQグリーン預金」、「CQエコ住宅ローン」など各種商品・サービスにアクセスできる。
「CQグリーン預金」は先に触れたように、預金の資金を脱炭素関連のプロジェクトに投融資する。投融資先は、第三者評価機関(格付投資情報センター)の認証を取得した独自フレームワークの適格要件を満たすプロジェクトに限られる。
「CQエコ住宅ローン」は環境配慮型の住宅ローンとして、あらかじめ定めた基準を満たす省エネ住宅に対して金利優遇を適用する。
この他、CQ BANKを電気・ガス料金の口座振替に設定することで、月々の支払額に応じたポイント還元(最大4%)を受けられるといった仕組みも用意している。
金融と関係のない業種の会社が銀行代理業に参入すること自体はそれほど珍しくもなくなっているが、銀行機能を自社ビジネスに組み込もうとする企業ごとに、その狙いは異なる。
関西電力の中期経営計画のコンテクストに沿って言えば、CQ BANKは、既存ビジネスに囚われない「サービス・プロバイダーへの転換」に向けた同社の挑戦の一環と位置づけられる。
ただ、競合がひしめくネットバンキングの世界に足を踏み入れ、しかも電力会社にとっていわば「自己否定」のようにも見えるグリーン分野にわざわざ力を入れるかは、中計の抽象的な書きぶりだけでは読み取りきれないところがある。両社のキーパーソンの発言をもとに、サービスの詳細を踏まえ、CQ BANK立ち上げの背景事情について考えてみよう。 【次ページ】脱炭素は誰が負担する?電力会社が選んだ“両面削減”
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