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  • 2020/05/28

ふくおかFGキーマンが語る、銀行DXに必要な“2つのアプローチ”とは

地方銀行を取り巻く経営環境の厳しさは以前から指摘されている。加えて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、地域経済や中小企業の支援の観点で地方銀行の位置付けはより一層重要になっている。一方、感染症拡大防止のために、地域金融機関が強みとしてきた「対面」での手続きは避け、オンラインで完結する銀行を求める声も強くなってきた。この局面を打開するには、どのようなアプローチを取っていけばよいのだろうか? ふくおかフィナンシャルグループ(FFG) イノベーション推進部長でiBankマーケティング代表取締役の永吉 健一氏が語った。

フリーライター 水野智之

フリーライター 水野智之

名古屋大学情報文化学部卒業。日本ユニシスで主に地方銀行向け業務・システムの研究会やユーザー会の企画と運営を担当。Fintechスタートアップのお金のデザイン等を経て、2019年7月より一般社団法人Fintech協会事務局。

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地方銀行「デジタルバンク化」の先進事例の実態とは
(Photo/Getty Images)
※本記事は、一般社団法人Fintech協会が5月に開催したイベントでの講演内容をもとに再構成したものです。


ネオバンクを志向するiBankマーケティング

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iBankマーケティング
代表取締役
永吉 健一氏
(写真提供:Fintech協会)
 永吉氏は現在、iBankマーケティングの代表取締役でもあり、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG) イノベーション推進部長も兼ねている。また、地方銀行初のモバイル専業銀行として注目を集めている「みんなの銀行」設立プロジェクトでも、その設立準備会社の取締役COOとしての顔を持つ。

 同氏によると、フィンテックという言葉がまだ一般的になっていない2014年頃から、まったく新しい金融事業の構想を持っていたという。

 金融事業の新構想は、既存の銀行の枠組みにはとらわれないサービス設計を進めるにあたり、当時の銀行を取り巻く環境と課題を認識することから開始された。

「マイナス金利という市況、少子高齢化、異業種からの銀行参入、若年層の銀行離れなど、経営環境における課題については、2014年のプロジェクト開始当時から内容はまったく変わっていません。むしろ、より顕著になっているでしょう」(永吉氏)

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金融事業の新構想のイメージ
(出典:Fintech協会 報道発表)

 そこでプロジェクトでは金融行動・消費行動や価値観に著しい変容が見られる若年層をターゲットに設定。徹底した顧客理解から仮説を立て、検証と課題解決をスピーディーにくり返すデザインシンキングのアプローチを採用し、従来とは異なる形でサービス設計が進められた。

地方銀行との提携が進む「ネオバンク」のサービスとは

 こうして開発されたのが、2016年7月に福岡銀行と連携してスタートしたお金管理アプリが「Wallet+(ウォレットプラス)」だ。銀行口座の残高照会や入出金明細をスマホで確認できる、つまりデジタルで銀行商品を代理提供するサービスである。すでにアプリのダウンロードは100万件を超え、2020年5月現在は8つの地域金融機関との連携を実現している。

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Wallet+の概要
(出典:Fintech協会 報道発表)

 iBankマーケティングは銀行代理業のライセンスに基づき、Wallet+を介し提携銀行にオンラインサービスを提供する。APIを経由してフロントチャネルであるWallet+に金融機関の機能やサービスを提供するため、提携銀行は独自にアプリケーション開発することなく、アプリから自社の金融サービスを利用してもらえる。

 このように銀行代理業として、金融機関との提携によってサービスを提供しているWallet+のような業態は「ネオバンク」と呼ばれている。

「『フィンテックは金融のアンバンドリング』と言われますが、Wallet+は、銀行の機能とフィンテックのシンプルな機能を束ねなおすという“リバンドリング”を担っています。シンプルな金融サービスのプラットフォームにして展開することで魅力を高めている国内初のネオバンクだと自負しています」(永吉氏)

【次ページ】銀行のDXは「2つのアプローチ」で実現せよ

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