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  • 2021/03/26 掲載

老後におびえる20代、今すべき「積立投資」と「自己投資」とは? ポイントを解説

連載:大杉潤の「人生100年」時代のキャリア相談所

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今回の相談者は、大手企業に勤める20代の会社員です。「老後2000万円問題」をきっかけに、老後のための資産形成を真剣に考えています。コロナ禍で先行き不透明な時代になり、何かしなくてはという思いから、まだそれほど多くない給料から毎月、一定金額で「積立投資」を開始しました。一方で、キャリアを考えると「自己投資」も必要だと感じています。若手は「積立投資」と「自己投資」のバランスをどうすべきか相談に来ました。

合同会社ノマド&ブランディング チーフコンサルタント 大杉 潤

合同会社ノマド&ブランディング チーフコンサルタント 大杉 潤

1958年 東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本興業銀行(現みずほ銀行)に22年間勤務した後、東京都が設立した新銀行東京の創業メンバーに。その後、人材関連会社およびメーカーの人事責任者を経て、2015年より独立し、コンサルタント、研修講師、ビジネス書作家として活動。HRインスティテュート・アライアンスパートナー、リ・カレント プロフェッショナルパートナー、カインドウェア顧問。主な著書に『銀行員転職マニュアル 大失業時代に生き残る銀行員の「3つの武器」を磨け』(きずな出版・2019年)『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書・2018年)『入社3年目までの仕事の悩みに、ビジネス書10000冊から答えを見つけました』(キノブックス・2017年)がある。

WEBサイト:http://www.jun-ohsugi.com

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今回のお悩みは……


【大杉潤への相談内容】

大手企業勤務 4年目 坂井 恒雄 <仮名> 25歳

 2019年の金融庁報告書で話題になった「老後2000万円問題」をきっかけに、老後のための資産形成を真剣に考えるようになりました。まだ独身のひとり暮らしで、今後の人生設計をどうするかもはっきりしていないのですが、少子高齢化が進んで年金制度が心もとないので、「老後のための資産形成」をしっかり計画的に行いたいと思っています。

 一方で、若手のうちはさまざまな勉強のために自己投資をすることが大切だと上司や先輩からはアドバイスされていて、あまり多くない給料をどう使うべきか悩んでいます。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で将来会社がどうなるのかも不透明な時代なので、少額からできる定額の「積立投資」で、投資信託を毎月コツコツ買っていくことを始めました。

 もう1つ、資格試験に挑戦したり、専門書やセミナーに参加して勉強したりなどの「自己投資」も必要だと考えており、色々な情報を集めていますが、やはりそれなりのお金がかかります。

 私はまだ入社4年目で20代半ばの若手ですが、今の状況で「積立投資」と「自己投資」のバランスをどう取っていけばいいでしょうか? 転職や起業も経験され、自己啓発の大切さを発信されている大杉さんに、ぜひ若手会社員向けのアドバイスをお願いします。


【大杉潤の答え】「生き残れる経済的手段を」

 新型コロナウイルス感染症が発生してから1年以上が経過していますが、いまだに安心して外食やイベント活動などができない状態です。飲食業や旅行関連産業など多くの企業で売上が大幅に下落して、どんな企業でも先行きの業績が不透明だという危機感が強くなっています。

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不安は高まる一方……若手はどう将来に備えるべきか
(Photo/Getty Images)

 今や大企業に入社すれば終身雇用制で一生安泰という時代ではなくなりました。コロナの影響で2020年3月に世界的な株価暴落が起こったのを契機に、これまで株式投資に興味のなかった若者がネット証券で新規口座を開設し、株式や投資信託への投資を始める動きが起こっています。米国でも日本でも、若者による証券新規口座の開設と投資が急激に増えているのです。


 まさに「100%会社に依存する生き方ではなく、どんな世の中になったとしても自ら生き残る経済的手段を持たなければならない」という一人ひとりの危機感の表れでしょう。これは正しい危機意識であり、行動であると私は思います。

 日本では特に何年も前から少子高齢化が進んでおり、その動きが今後さらに加速していくことから、老後資金に注目してそれに備えていくという坂井さんの問題意識はとてもよいことだと思います。

【次ページ】若手がまずすべき積立投資とは

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