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- 2021/11/10 掲載
なぜ住信SBIネット銀行の「アプリでATM」は顧客の心を掴む? 顧客の声が超重要なワケ
ロイヤルカスタマー創出の条件
お客さま中心主義を事業活動の原点とする当社の目標の1つに、自社のサービスに「愛着」を持ってくれる「ファン」のような顧客、ロイヤルカスタマーの創出があります。これを実現させるには、顧客の期待を超えるようなサービス・機能を提供することが重要になりますが、金融機関が提供できる「顧客の期待を超えるサービス」とは、一体どのようなものなのでしょうか。だからこそ、この事前期待を上回る満足水準以上の「感動体験」のあるサービスを提供するためには、「顧客が何を提供したら喜んでくれるのか」「何に不満を感じているのか」といった、ベースラインの水準を丁寧に把握する必要があると考えます。
すなわち、自社のサービスの良し悪しを把握するには、企業本位の目線からではなく顧客本位の目線から自社への評価を正確に理解する必要があるのです。ここからは、自社評価を正確に理解するための顧客の生の声(Voice Of Customer、以下VOC)に向き合うことで生まれる、顧客体験価値の創造サイクル活動の一部を解説します。
■講演タイトル
<住信SBIネット銀行が語る>お客さま中心主義を実現するロイヤルティ醸成に係るCX向上の取り組み
■開催日時
2021年11月17日(水)13:30~16:30
■オンライン受講・申し込み
https://www.seminar-info.jp/entry/seminars/view/1/5465
「期待を超えるサービス」を導く定性・定量分析
重視しているのは徹底的に顧客に向き合い、顧客の意見と声を聞くことです。そのためには顧客の声を正確かつ確実に収集して分析するためにコンタクトセンターの運営体制を整え、データ化する仕組みを作る必要があります。当社における顧客の意見と声は、「現場改善サイクル」と「投資を伴う改善サイクル」の2つで活用されます。「現場改善サイクル」では、カスタマーセンターへの問い合わせや要望などの定性的な情報をとりまとめ、データベース化します。
一方、「投資を伴う改善サイクル」では、定期的に全口座保有者向けに実施する「NPS/CS調査」から得られた定量的な調査結果データに基づき改善施策などを検証します。NPS調査では自社のサービスの推奨度合いを掴み、CS調査では推奨意向の理由とともに顧客の満足度の実態を掴むことを目的としています。
このサイクルでは、経営層が出席する会議体に、NPS調査とCS調査で寄せられたデータを提示して、改善活動の方針を協議します。この際、投資が必要であれば、売上貢献基準よりは、どれだけ顧客の推奨意向や顧客満足度が高まるのか、ということが投資判断の基準になります。
この判断基準を優先することが顧客体験の改善の起点となり,顧客本位の目線からの投資判断と言えるのです。
【次ページ】「感動体験」のあるサービス創出に必要な要素とは
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