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  • 2022/07/06

政府の重点計画と「Web3」「NFT」「DAO」の関係は? “デジタル社会”に必要なワケ

政府は2022年6月7日、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を閣議決定した。デジタル社会の実現に向けた羅針盤としての重点計画として、デジタル社会の形成のために政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策や、デジタル庁や各省庁が推進していくための工程表を示している。今回は、政府の重点戦略を中心に「Web3.0」、および「NFT」や「DAO」などの関連する政府の推進施策について解説する。

国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。現在、クラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。総務省 AIネットワーク社会推進会議(影響評価分科会)構成員 一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA) アドバイザー。著書多数。

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政府の重点計画と「Web3」「NFT」「DAO」の関係は?
(Photo/Getty Images)

重点計画で示すWeb3.0の推進

 政府がこの6月に発表した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、デジタルの活用により、1人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会を目指している。

 また、目指す姿を実現する上で有効な戦略的な取り組みとなる「基本戦略」として、デジタル臨時行政調査会、デジタル田園都市国家構想実現会議、包括的データ戦略の推進などの7項目を掲げている。その基本戦略の1つとして、今回「Web3.0の推進」が初めて明示された。

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デジタル社会の実現に向けた重点計画の概要
(出典:デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」2022年6月)

政府がWeb3.0について検討する「5つの項目」と工程表

 Web3.0は従来のインターネットのあり方を変え、さらに社会変革につながる可能性を秘めており、政府としても後押しする方針だ。

 政府のWeb3.0の推進では、ブロックチェーン技術を基盤とする「NFT(非代替性トークン)」の環境整備、「DAO(分散型自律組織)」の法的な位置付けの整理など、以下の5項目を中心に検討を進める。また、必要な施策を実施する方針を取る。

  1. デジタル資産に関する有識者会議、調査研究の実施
  2. デジタル資産の発行・保有に係る課題の把握
  3. 分散型アイデンティティの利用環境整備
  4. スマートコントラクトとDAOの法的位置付けの整理
  5. デジタル資産・分散台帳技術の活用へ向けた環境整備・人材育成

 さらに、Web3.0の推進に向けた環境整備に関する工程表を公表している。

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デジタル化の基本戦略 工程表
(出典:デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」2022年6月

Web3.0への「推進5項目」の詳細とは

 ここからは、Web3.0の推進における主要な5項目をそれぞれ詳しく見ていこう。

(1)デジタル資産に関する有識者会議、調査研究の実施
 まず、政府はデジタル資産に関する有識者会議を設置する。同会議では、デジタル資産の国内外における利用実態、各国の会計基準・課税ルール・制度整備、事業創造や産業育成のエコシステム、国際標準や多国間のルール整備、研究開発動向、人材育成など、今後の政策立案に向けた調査研究を実施する。

(2)デジタル資産の発行・保有に係る課題の把握
 国内のデジタル資産の中で、NFTやガバナンストークンの法的位置付けは、必ずしも明確に整理されていない。そのため、調査研究を通じて各国におけるデジタル資産の法的位置付けについて整理し、デジタル資産を扱う事業者や開発者から意見を聴取し、デジタル資産の実需や具体的な使途、利活用に係る課題を把握する必要がある。

 たとえば、NFTに関しては、自由民主党デジタル社会推進本部のNFT政策検討プロジェクトチームが2022年3月30日、「NFTホワイトペーパー(案)Web3.0時代を見据えたわが国のNFT戦略」を公表。今後のNFTの国家戦略の策定や推進、NFTビジネスの発展に必要な施策などの提言を整理している。

(3)分散型アイデンティティの利用環境整備
 Web3.0の推進に当たっては、信頼の枠組みとなる「Trusted Web(トラステッドウェブ)」の位置付けが重要視されている。Trusted Webとは、特定のサービスに依存せずに、個人・法人によるデータのコントロールを強化する仕組みを指す。これは、新たな信頼の枠組みとなる。

 官民の連携体制として設立されたTrusted Web推進協議会では、Trusted Web(トラステッドウェブ)のあり方について検討している。

 Trusted Webのアーキテクチャを構成する要素の1つに「分散型アイデンティティ」がある。分散型アイデンティティは、認証に係る発行者、検証者、所有者の関係を分離することで、特定のプラットフォーム事業者には依存しない形を取る。本人確認や資格証明の手続きをデジタル化する手法として注目されている。

 今後、デジタル庁では、分散型アイデンティティの実証事業を実施し、デジタルサービスにおける使い勝手の改善や、法人における属性情報の管理のあり方について検討を行う計画となっている。

【次ページ】DAOのような発想を持ち、巨大な経済圏や地域コミュニティに関与すべき

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