- 会員限定
- 2022/11/25 掲載
大同生命がバイオマスベンチャーと製粉工場をマッチングする理由とは?
前編はこちら(この記事は後編です)
中小企業でニーズが高まるDX推進
大同生命の事業活動の柱となっているのは、中小企業に対する経営支援と健康支援である。その内容は、DXや健康経営、ビジネス機会創出に対するサポートなど、多岐にわたる。大同生命共創戦略部の中山辰彦氏は、中小企業の支援についてこう説明する。「当社ではこれまで『中小企業をお守りする』という理念をビジネスパートナーと共有し、低廉な保険料で大きな保障を確保できる保険商品を提供し、それを時代にあわせて進化させてきました。しかし、中小企業を取り巻く環境が大きく変化し、 事業承継や健康経営、サステナビリティ経営など、お客さまのニーズも多様化しています。中小企業が抱える課題解決に積極的に取り組むことで、これからも『中小企業に信頼されるパートナー』でありつづけたいと考えています」(中山氏)
近年、中小企業のニーズとして高まっているのが「DXのサポート」である。大同生命が実施している中小企業調査「大同生命サーベイ」からも、それが見て取れる。同社では、毎月、全国約1万社を対象に中小企業の景況感や経営課題に関するアンケートを実施し、月次レポートとして公表している。中小企業経営者の「生の声」を世の中に発信する取り組みである。
下のグラフは「大同生命サーベイ」(2021年6月度調査)で「中小企業のデジタル化」について調査した結果だ。
デジタル化の意向がある中小企業は68%。この結果について、中山氏はこう語る。
「ペーパレス化を進めたい、生産・在庫管理システムを導入・刷新したいという企業が目立ちます。実際にDXを推進している中小企業では、『効率化により、従業員の考える時間が増え、新しい企画やアイデアが出やすくなった』『社内文書や受注書類のデータ化により、情報の共有・確認が容易になりミスが減少した』などの声がありました」(中山氏)
経営者同士で悩みを相談できるコミュニティとは?
中小企業経営者の「生の声」を共有する、という発想をさらに発展させたものが、大同生命が2022年3月に運営を開始したWebコミュニティ「どうだい?」である。これは、中小企業経営者がオンラインでつながり、境遇の近い経営者同士で経営の悩みを相談・共有したり、経営課題を解決するヒントを見つけたりすることなどを目的とした同社独自のネットワークである。「どうだい?」は「相談する」「学ぶ」「試してみる」という3つの要素で構成されている。「相談する」は経営者同士が思いや悩みを共有できる掲示板、「学ぶ」は、経営者の身近かつリアルな事例・トピックスの紹介、「試してみる」は、経営に役立つ大同生命のサービスラインアップの案内となっている。
「『どうだい?』は、中小企業経営者同士のつながりを創出するものです。他社はどんな課題を持っているのだろうか、どのように解決しているのだろうかといった疑問や悩みをWebで共有する。経営者が互いに意識を高め合ったり、助け合ったりする場になります。『中小企業とともに未来をつくる』という当社の想いをカタチにしたプラットフォームなのです」(中山氏)
「どうだい?」は契約者にとどまらず、より広い範囲で全国の中小企業経営者がつながるプラットフォームを目指している。
「参加している経営者からは『人づてではなく、他の経営者と直接交流できるところが良い』といった声もいただいています。お互い相談することや様々な情報発信が、経営者の新たな気づきにつながっている。『どうだい?』は経営者の声を踏まえて、これからさらに進化していきます」(中山氏)
【次ページ】なぜ従業員の健康増進をサポートするのか?
関連コンテンツ
PR
PR
PR