• 会員限定
  • 2025/06/30 掲載

【現地レポ】日本最大級「ゴミの島」造成計画、万博の裏で静かに進む「未来都市建設」

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
9
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
開幕後、なかなかの盛り上がりを見せている大阪・関西万博。だが、その華やかな会場の舞台となる「夢洲(ゆめしま)」が、実は“現役のゴミ最終処分場”であることをご存じだろうか。廃棄物や焼却灰、浚渫(しゅんせつ)土などが埋まっている“ゴミの島”の知られざる現実──その実態を確かめるべく、同じく焼却灰で造成が進む「次なるゴミの島」を訪ねた。
執筆:ジャーナリスト 山口 亮子

ジャーナリスト 山口 亮子

愛媛県生まれ。京都大学文学部卒。中国・北京大学修士課程(歴史学)修了。時事通信社を経てフリーに。新刊に『ウンコノミクス』(インターナショナル新書、2025年4月)、『日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―』(新潮新書、2024年1月)、共著に『人口減少時代の農業と食』(ちくま新書、2023年)、『誰が農業を殺すのか』(新潮新書、2022年)など。日本の食と農に潜む課題をえぐり出したとして、食生活ジャーナリスト大賞ジャーナリズム部門(2023年度)受賞。雑誌や広告など企画編集やコンサルティングなどを手掛けるウロ代表取締役

photo
「ゴミの島」はどうやって作られるのか? 埋め立て地の最前線を取材した
(出典:筆者提供)

日本最大級の「ゴミの島」造成計画

 「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる大阪・関西万博。その理念に沿うように、会場となる夢洲は、大阪市民のゴミが埋め立てられた“再生された土地”でもある。しかしその事実は、意外なほど注目されていない。

画像
現役のゴミ最終処分場である夢洲では現在、大阪・関西万博が開催されている
(写真:編集部撮影)
 夢洲への廃棄物搬入は、万博開催を優先するため現在ストップ中。だが、ゴミは毎日生まれる。では今、その行き先はどこなのか──。

 埋め立てがどんなふうに進むか見てみたいと思い、筆者が向かったのは、大阪湾で稼働を続けるもう1つの“ゴミの島”造成プロジェクト「フェニックス」。2府4県・169市町村、約2000万人のゴミを受け入れる、日本最大級の最終処分計画だ。

 正式には「大阪湾フェニックス計画」といって、湾内に4つの処分場と8つの搬入基地を持つ(2025年4月時点)。近畿一円から廃棄物を受け入れ、それらを埋め立てて最終処分を行う。

 そしてこの計画を担うのが、大阪湾広域臨海環境整備センター(大阪湾フェニックスセンター)だ。 【次ページ】ただのゴミが“土地へと変貌”──埋立地の作り方
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます