• 2026/04/21 掲載

日立製作所、トヨタ東日本の岩手工場にAIを活用した電力管理システム導入

AIが工場の電力需要予測と再生可能エネルギーの活用を最適化

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日立製作所は2026年4月20日、フィジカルAIを搭載したエネルギー管理システム「EMilia」をトヨタ自動車東日本の岩手工場に納入したと発表した。同システムは2026年4月から稼働を開始しており、工場の電力需要予測と再生可能エネルギーの活用計画を自動で立案・制御する。熟練者の経験に依存していた需給調整を自動化し、工場の脱炭素化と事業の安定運営を支援する。
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(画像:ビジネス+IT)
 日立製作所がトヨタ自動車東日本と共同で機能拡張を行い導入したシステムは、現実世界の物理現象をモデルに組み込んだフィジカルAIを中核技術としている。このAIは、気温や湿度などの気象情報に加え、5分単位の緻密な生産計画情報や過去の稼働実績を自律的に学習し、高精度な電力需要予測を実行する。予測に基づき、太陽光や水力などの再生可能エネルギーの利用計画を自動立案するとともに、現場の稼働状況を常時監視して実績との乖離をリアルタイムに補正する仕組みである。

 天候による発電量の変動が大きく事前の計画値と実績値に差が生じるインバランスの課題に対し、AIが分散型エネルギーリソースを自律制御することで乖離を最小化する。試運転調整時にはインバランス率1パーセント前後という高い精度を達成している。導入先のトヨタ自動車東日本岩手工場では、地域の脱炭素化と防災性向上を目的としたコミュニティマイクログリッド「金ケ崎レジリエンスグリッド」の運用を開始している。

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【図版付き記事はこちら】日立製作所がトヨタ自動車東日本に、AIで電力エネルギーを最適化するシステム導入(図版:ビジネス+IT)

 平常時は再生可能エネルギーの地産地消を進めるとともに、電力需要のピーク時には大容量蓄電池からの放電により受電容量を抑制し、余剰電力が発生した際には蓄電池へ充電するタイムシフトを実行する。一方で、災害等による系統電力の遮断時には、工場内の蓄電池残量を一定以上に確保し、近隣地域の避難所や広域防災拠点へ非常用電力を供給する自立運転へと移行する。

 AIを活用した高度な予測制御により、日々の需給バランス調整と非常時電源の確保という複雑な制約を同時に満たす運用を実現した。日立製作所は、今回の納入事例をAIを活用した高度なエネルギー最適制御のモデルケースと位置づけている。今後は産業分野向け次世代ソリューション群の一環として、データセンターや他の製造業、オフィスビル、商業施設など多様な施設へ展開し、企業の効率的なエネルギー運用や脱炭素化対策をトータルで支援していく方針である。

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