- 2026/04/23 掲載
Jパワーや日立など7社、分散型AIデータセンターの一体運用に向けた共同検討を開始
広域APN・ワークロードシフト イノベーション推進協議会を設立
今回の取り組みは、地方に分散配置したデータセンター群を、電力システムの安定化および効率化に貢献するインフラとして活用するための新たな運用モデルの確立を目的としている。現在、生成AIの普及に伴い、データセンターにおける計算需要ならびに電力需要は急速に拡大しており、電力システムに与える影響が課題となっている。
さらに、脱炭素化に向けた太陽光発電や風力発電といった自然変動電源の導入が進む一方で、特定の地域や時間帯において電力が余剰となり出力抑制が発生する事例も増加している。こうした課題を解決するため、データセンターを首都圏などの特定地域に集中させるのではなく、地方を含む複数の地域に分散立地させる仕組みが求められている。
共同検討では、JパワーグループやJR各社、私鉄各社といった鉄道事業者が保有する未使用の光ファイバー回線を活用し、全国規模でセキュアな自営の広域オール光ネットワーク網を構築する。これにより、地方に分散する複数のAI用データセンターを相互に接続・連携させ、通信の低遅延や大容量伝送の特性を生かすことで、全体をあたかも一つの大規模データセンターであるかのように協調運用することを目指す。
合わせて、計算処理の負荷を時間的あるいは空間的に移動させるワークロードシフト技術を組み合わせることで、電力需給の状況に応じた柔軟な運用を実現する。技術検証の具体的な内容として、ワークロードシフト分野においては、再生可能エネルギーの発電状況や電力市場価格、気候状況、出力抑制の発生状況といった要素をシグナルとして活用し、データセンター間を連携させるための制御および運用手法の実現性を重点的に検証する。
また、広域オール光ネットワーク分野においては、論理的かつ模擬的な一体運用を実現するためにデータセンター間を相互接続し、運用に必要となる遅延時間などの通信性能や伝送品質の要件を検証する。これらの社会実装を通じて、電力インフラと情報通信インフラを一体的に高度化する「ワット・ビット連携」の政策構想に貢献し、地方におけるデジタルインフラの形成や地域共生の推進を図る方針である。
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