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- 2026/06/24 掲載
なぜ名門ニコン「1,000億円超」の赤字に? かつての主力事業が直面する“高すぎる壁”
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
売上高の減少…ニコンを襲った“2つの誤算”
ニコンの売上高のピークは2013年3月期の1兆105億円で、営業利益のピークは2008年3月期の1,352億円だ。売上高は2015年3月期に9,000億円を下回り、2017年3月期以降は7,000億円台を推移した。コロナ禍の影響で2021年3月期には4,500億円まで減少した後、業績は回復し、2024年3月期以降は7,000億円前後を推移している。ニコンの主力事業はカメラ・レンズなどの「映像」事業と、FPD露光装置・半導体露光装置などの「精機」事業だ。2013年以降の業績悪化は映像事業の縮小による影響が大きい。スマホの普及とスマホカメラの高性能化により、個人・法人ともにカメラの需要が縮小し、映像事業の売上は減少した。
決算資料によるとレンズ交換式デジカメの販売台数は、2013年3月期の約698万台から2017年3月期には310万台となり、2026年3月期は91万台となった。コンデジは2013年3月期から2017年3月期にかけて1714万台から319万台に減少し、現在は事実上撤退している。
会計基準やセグメント変更の影響もあるため単純比較できないが、映像事業単体の売上高は2013年3月期の7,520億円から、2026年3月期の2,916億円に減少した。近年は高単価商品や円安が牽引しているものの、競争に伴う販促費により、利益を圧迫している。
かつての主力・露光装置事業に立ちはだかる“強敵”
「精機」事業に関して、ニコンは1980年代から半導体・液晶製造用の露光装置を供給している。半導体需要の拡大に伴い、精機事業の売上高は2013年3月期の1,800億円から2019年3月期の2,749億円に拡大した。しかしコロナ禍での需要減少を経て回復せず、近年は2,000億円台を推移した。
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