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- 2026/07/09 掲載
ダイエー・ヨーカドーが失敗「総合小売」…裏でドンキ・無印・トライアルが伸びるワケ
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
必需品×面白さの“二刀流”…ドン・キホーテはなぜ強い
ドン・キホーテを展開するPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)のグループ店舗数は、2000年代はじめまで100店舗に満たなかったが、年々増え続け、2026年3月末時点で国内663店舗・海外123店舗の計786店舗となった。この間に「アピタ」「ピアゴ」を展開するユニーも子会社化し、店舗の改装やドンキへの業態転換を進めている。ドン・キホーテといえば、「必要性のない物」を販売する店舗と認識する人も多い。迷路のような売場構造で、棚いっぱいにぬいぐるみや面白グッズ、玩具などを“圧縮陳列”する店舗というイメージが定着している。だが、ヴィレッジヴァンガードが店舗数を縮小したように、必要性のない物ばかりを売っていては成長できなかっただろう。
ドン・キホーテは現在、食品や衣類、生活雑貨に加え、家具やプライベートブランド(PB)の家電も販売している。「MEGAドン・キホーテ」などの大型店では食品スーパーのような売場を設け、生鮮3品や総菜・弁当も扱う。
つまりディスカウントストアとして機能し、消費者は必需品を買うために訪れているのだ。同社のディスカウントストア事業における食品の比率は、2010年6月期の27%から2025年6月期には44%へ拡大した。
冒頭の通りGMSは専門店の台頭で衰退したが、ドン・キホーテの場合は圧縮陳列による“面白さ”が集客効果を発揮している。娯楽施設の少ない地方都市では、週末に遊びに行く場所としても機能する。商品面では、アルバイトまでが仕入れを担当する「個店主義」が強みだ。比較的流行に乗りやすい若年層が仕入れを担うことで、必需品を売りつつもレジャー性を提供できるのだ。
ドン・キホーテはPBやお菓子の安さを売りにしているが、2025年6月期の営業利益率は7.2%と、小売業態としては高収益体質だ。利益率が高いのは、訪れた消費者が圧縮陳列の売場で高単価の商品をつい買ってしまうためだと考えられている。
では、九州発で西友まで買収したトライアル、そして無印良品は、何を武器に伸びてきたのか。そして3社に共通する“勝ち筋”とは何か。 【次ページ】西友を3,800億円で買収…「トライアル」の“安さ”の正体
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