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- 2026/05/19 掲載
元OpenAI研究者のAIヘッジファンド「AGI逆張り投資」でNVIDIAを巨額ショート
AI予測に基づきAI半導体ショート、電力データセンターへロング
元OpenAI研究者のAGI逆張り投資、暗号資産マイナーロング、AI半導体ショートの理由
アッシェンブレナー氏は19歳でコロンビア大学を卒業後、OpenAIに入社し、超知能の安全性確保を担うチームで研究を行った。2024年4月に同社を解雇されたが、高度なAIモデルが中国などの外国国家に盗まれるリスクを警告し、社内のセキュリティ体制の不備を指摘したメモを経営陣に提出したことが解雇の真の理由だと同氏は主張している。退社後に設立したファンドは、決済大手ストライプ(Stripe)の創業者であるコリソン兄弟などの支援を受けて急速に運用資産を拡大した。同ファンドのポートフォリオは、AIモデルの開発企業や半導体メーカーではなく、AIを物理的に稼働させるための基盤インフラに極端に偏重している。買い(ロング)ポジションの主力は、Bloom Energyなどのエネルギー関連企業や、AIデータセンター事業への転換を進める暗号資産(ビットコイン)マイニング企業群だ。Core Scientific、Riot Platforms、IREN、Bitdeerなど、大規模な電力設備と冷却能力を持つマイニング事業者の株式を大量に保有し、AIの計算処理に必要な電力インフラとデータセンター基盤を確保する動きを見せている。
対照的に、これまでAIブームを牽引してきたハードウェア銘柄に対しては、プットオプションを用いた大規模な売り(ショート)ポジションを構築している。提出書類によると、VanEck Semiconductor ETF(SMH)をはじめ、エヌビディア(NVIDIA)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、ブロードコム(Broadcom)、台湾積体電路製造(TSMC)などに対するプットオプションの想定元本はポートフォリオの過半を占める。半導体銘柄の価格動向に対しては下落を見込む戦術をとっている。
この投資行動は、アッシェンブレナー氏が2024年に発表した論文「Situational Awareness: The Decade Ahead」の予測に直結している。同氏は論文内で、2027年までに汎用人工知能(AGI)が実現し、それを動かすために数兆ドル規模の計算クラスターが必要になると指摘した。同氏の戦略は、AIの進化がソフトウェアの領域を超えて物理的な国家インフラの問題に移行するという前提に基づいている。
AIモデルの高度化に伴い、計算能力の向上よりも電力網やデータセンターの物理的制約がボトルネックになると判断している。半導体チップの製造やモデル開発企業への投資リスクを避け、莫大な電力を供給する企業や既存の計算基盤を持つ暗号資産マイナーに資金を投じることで、AIインフラの拡張から生じる利益を直接的に狙う姿勢を鮮明にしている。
アッシェンブレナー氏が予測した「AGIの現状認識」とは?
アッシェンブレナー氏が発表した論文「Situational Awareness: The Decade Ahead」での2027年のAGI実現という予測は、SF的な想像ではなく、これまでのAIの進化トレンドをグラフ上で直線的に外挿することで導き出されている。同氏の主張によると、2027年にはAIモデルが人間のAI研究者やソフトウェアエンジニアの業務を完全に代替できるようになり、これがAGIの達成を意味する。
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