• 会員限定
  • 2025/06/19 掲載

「ディスプレイ革命」日本は完全敗北…? 韓国・中国勢が席巻する「25兆円市場」の今

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
1
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
近年、ディスプレイ技術が著しく進化しています。2029年までに1,737億米ドル(約25兆円)規模の市場に成長すると予測されるディスプレイの進化は、あらゆる産業の変革とユーザー体験の向上を促進すると期待されています。この記事では、世界的な市場調査会社MarketsandMarkets(マーケッツアンドマーケッツ)社の市場調査レポート「ディスプレイの世界市場:ディスプレイ技術別、解像度別、パネルサイズ別、パネルタイプ別、次元別、製品別、業界別、地域別 - 予測(~2029年)」から、ディスプレイ技術のトレンドとイノベーションについて掘り下げ、この影響力のある分野が今後数年でどのように展開していくのかを解説します。
編集協力:グローバルインフォメーション

グローバルインフォメーション

世界の主要調査会社200社と正規代理店販売契約を結び、日本をはじめとする世界各所で市場調査レポートを提供している。レポートの取扱数は13カテゴリ30万点におよぶ。レポート販売のほか、提携先への委託調査の仲介や、生成AIを搭載したビジネス分析プラットフォームを取り扱う。
企業URL:https://www.gii.co.jp/

photo
大阪・関西万博での韓国パビリオンでは、LG製の幅27m×高さ10mの大型LEDディスプレイが話題
(写真:編集部撮影)

2029年には約25兆円へ──成長し続けるディスプレイ市場

 ディスプレイ技術は、かつての大型ブラウン管(CRT)モニターから、現在市場を席巻しているスタイリッシュで鮮やかな有機EL(OLED)やLEDスクリーンへと、長い道のりを歩んできました。

 そして現在では、サムスン(韓国)やLG(韓国)、シャープ(日本)、BOE(中国)といった企業が、4Kや8K解像度などの技術革新を主流としながら、最先端のディスプレイ開発をけん引しています。これらの進歩はすでにエンターテインメント、ゲームなどさまざまな業務用途で品質を向上させていますが、これらは今後登場するものの土台にすぎません。
                                                                                                              
ディスプレイ市場の主要プレーヤー
企業名特徴
サムスン韓国有機EL(OLED)パネルで世界トップ。スマートフォン用パネルに強み。アップルにも供給。
LG韓国大型OLED(テレビ用)で世界トップ。液晶ディスプレイ(LCD)の一部事業は縮小も、依然として幅広い用途に展開。
シャープ日本高精細液晶技術に強み。テレビ用や産業用ディスプレイ。鴻海グループ傘下。
BOE中国世界最大級の液晶パネルメーカー。テレビ・PC・スマホ向けLCDでトップシェア。OLEDも急成長中。
イノラックス台湾大型液晶(テレビ・モニター・ノートPC用)で世界有数。コスト競争力が高い。
AUO台湾液晶パネル大手。テレビやモニター向け中心だが、車載・産業用にも強み。
ソニー日本プレミアムテレビなど高画質製品。パネルは他社製を採用し、画質処理や設計面での差別化に強み。

 現在の市場では、より高い解像度、エネルギー効率、多様性が求められています。米国では、鮮やかな色、高速リフレッシュレート、スマートデバイスとシームレスに連携できるディスプレイのニーズが高いです。一方、企業は大型のデジタルサイネージやインタラクティブスクリーンを活用して、顧客の関心を引きつけています。

 しかし、ディスプレイ技術が進化すれば、こうした現在のニーズを超越していくでしょう。視覚インターフェースの在り方そのものを再定義するような、画期的なコンセプトが登場する見込みです。MarketsandMarkets社は、2024年の1,352億米ドル(約19兆円)だった世界のディスプレイ市場は、2029年までに1,737億米ドル(約25兆円)に達すると予測しています。

画像
世界のディスプレイ市場規模。2024年の1,352億米ドルから2029年までに1,737億米ドルに達すると予測
(出典:MarketsandMarkets社のレポートより編集部作成)

「マイクロLED」「折りたたみ」、進化を遂げる技術の“今”

 ディスプレイ技術の最も重要な進歩の1つが、マイクロLED技術の台頭です。従来のLEDやOLEDディスプレイとは異なり、マイクロLEDは極小のLEDを使用して画像を表示するため、輝度、コントラスト、エネルギー効率の面で優れた性能を発揮します。

この続きは
会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員に
ご登録ください。

すべて無料!今日から使える、
仕事に役立つ情報満載!

  • ここでしか見られない

    2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!

  • 完全無料

    登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!

  • トレンドを聞いて学ぶ

    年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!

  • 興味関心のみ厳選

    トピック(タグ)をフォローして自動収集!

【次ページ】「XR技術」「AI」との相乗効果でディスプレイはどう進化?
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます