• 2026/04/22 掲載

GoogleがAI推論チップ開発でMarvellと協議、Broadcomとも契約維持

AI推論に特化した設計、AI半導体サプライチェーン多角化

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GoogleがカスタムAIチップの供給体制を大幅に再編している。主力パートナーであるBroadcomとの長期契約を維持する一方で、新たにMarvell Technologyと推論専用チップおよびメモリ処理ユニットの共同開発に向けた協議に入った。AIモデルの運用コスト削減を狙い、推論領域に特化した独自設計の採用と、複数の設計パートナーによるサプライチェーンの多角化を加速させている。
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(画像:ビジネス+IT)
 Googleは、米半導体設計大手のMarvell Technology(マーベル・テクノロジー)と、AI(人工知能)推論に特化したカスタムチップの開発に向けた協議を開始した。米メディアの報道によれば、協議の対象は推論専用のTPU(テンソル・プロセッシング・ユニット)と、その実行を補助するメモリ処理ユニットの2種類である。Googleは推論プロセスの効率化を目的に、約200万個のメモリ処理ユニットの生産を計画しており、2027年までの設計完了を目指している。この新チップは、既存の自社製TPUと組み合わせて動作し、計算需要とメモリ需要を分離して処理することで、生成AIの運用コストを削減する役割を担う。

 一方で、Googleは既存の主要パートナーであるBroadcom(ブロードコム)との提携も維持・拡大している。Broadcomが2026年4月6日に米国証券取引委員会(SEC)へ提出した報告書では、Googleとの間で次世代TPUの開発および供給に関する長期契約を2031年まで締結したことが確認された。これにより、学習用や基盤となるTPUの開発は引き続きBroadcomが主導する体制が確定している。さらに、台湾のMediaTek(メディアテック)が推論用チップ「TPU v8i」の設計を受注したとの報道もあり、Googleは推論領域において複数の設計パートナーを起用する方針を固めている。

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【図版付き記事はこちら】GoogleがAI推論チップTPU開発を、Marvellとも協議(図版:ビジネス+IT)

 こうした動きの背景には、AIの主戦場がモデルの「学習」から、実際のサービス提供である「推論」へと移行し、それに伴うインフラコストの増大が経営上の課題となっている実態がある。Googleは、Broadcom、Marvell、MediaTek、そしてIntelといった複数の半導体メーカーと戦略的な協力関係を構築することで、単一ベンダーへの依存を回避し、価格交渉力の強化と技術的な最適化を同時に進める。特に、推論工程における独自ASIC(特定用途向け集積回路)の増強は、市場を主導するNVIDIAのGPUへの依存度を下げ、自社インフラの経済性を高める狙いがある。設計パートナーの多角化による強固なサプライチェーンの構築は、ハイパースケーラー間のAI競争におけるハードウェア戦略の重要性を浮き彫りにしている。

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