• 2026/05/08 掲載

英アーム、AI需要好調 4~6月期見通しが市場予想を上回る。供給網には懸念も

AIデータセンター向け需要が急増も、製造能力確保に対する懸念

1
会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。
ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスが発表した第1四半期(4~6月)の売上高見通しは、AIデータセンター向け需要の拡大を背景に市場予想を上回った。一方で、新たに発表した自社製AI半導体の製造能力確保に対する懸念などから、株価は時間外取引で乱高下する展開となった。
photo
(画像:ビジネス+IT)
 アームが発表した2026年度第4四半期の決算によると、売上高は前年同期比20.2%増の14億9000万ドルとなり、市場予想の14億7000万ドルを上回った。通期売上高は過去最高の49億2000万ドルに達している。部門別の内訳をみると、ライセンス収入が29%増の8億1900万ドルと好調に推移した。その一方で、ロイヤルティー収入はスマートフォン市場の低迷やメモリ供給の逼迫が影響し、11%増の6億7100万ドルにとどまり市場予想を下回る結果となった。

続く第1四半期(4~6月)の売上高見通しは12億6000万ドル、調整後1株利益見通しは0.40ドルと、いずれもアナリスト予想を上回る水準を提示した。レネ・ハース最高経営責任者(CEO)はデータセンター向け需要に対する強い自信を示しており、関連するロイヤルティー収入の堅調な増加を見込んでいる。これまでスマートフォンなどモバイル端末市場で優位を保ってきた同社のアーキテクチャは、高い電力効率を特徴とする。

画像
【図版付き記事はこちら】英アーム 2026年4-6月見通し市場予想を上回るも供給懸念で株価乱高下(図版:ビジネス+IT)

 AIモデルの発展に伴いデータセンターにおける消費電力の増加や排熱が大きな課題となる中、同社の技術への需要が高まっている。アマゾンやグーグル、マイクロソフトといった主要クラウド事業者も、アームのアーキテクチャを採用した自社開発CPUの導入を相次いで拡大している。 この流れを受け、同社は人間が直接指示しなくても自律的に作業を実行できるAIエージェントに対応した初の自社製AI半導体「AGI CPU」を発表し、IPライセンスの提供にとどまらない新たな事業領域への参入を明らかにした。

 この新製品に対し、2027年度から2028年度にかけてすでに20億ドル相当の顧客需要を獲得している。しかし、現時点で確保できている生産能力は半分の10億ドル分にとどまる。TSMCのパッケージング設備など先端半導体のサプライチェーンにおける製造能力の制約が背景にあり、供給網への対応が急務となっている。決算発表直後、好調な業績見通しを受けて株価は時間外取引で一時12%急伸したが、経営陣が供給確保の遅れや新規事業のコスト増に言及したことで市場の警戒感が強まり、最終的に5.5%安へ下落に転じた。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 1

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

基本情報公開時のサンプル画像
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます

基本情報公開時のサンプル画像