- 2026/06/04 掲載
ついに“トヨタ超え”急騰キオクシアの裏で…半導体6社比較で見えた「AIバブル格差」
(見出し『【6社徹底比較】最新決算から見えた半導体「新・勢力図」』で詳しく解説します)
【驚異の決算】キオクシアは「単一四半期で通年超え」
同社の2026年3月期通期決算は、売上収益が2兆3,376億円(前期比37.0%増)、Non-GAAP営業利益は8,762億円(同93.4%増)と過去最高を記録した。第4四半期単独の営業利益だけでも5,991億円に達しており、まさに異次元の回復を見せている。
太田 裕雄社長は「単一四半期で2024年度通年の営業利益を上回る増益を達成しました」と強い自信をのぞかせた。同社は「旺盛なAIサーバ向け需要を受けてデータセンター・エンタープライズ向けSSDは物量増加(過去最高)、販売単価上昇で売上増加(過去最高)」と説明しており、AI推論サーバ向けの圧倒的な需要がメモリー復活の号砲となったとの見方もある。
一方で、これまでAI特需をけん引してきた検査・前工程装置の主力企業群には、業績のコントラストが見え始めている。
AIバブルは半導体全体を救わない…何が明暗を分けた?
アドバンテストは2026年3月期において、売上高1兆1,286億円(前期比44.7%増)、営業利益4,991億円(同118.8%増)と驚異的な倍増を達成し、AI関連需要の恩恵をダイレクトに受けて過去最高益を更新。対照的に、EUVマスク欠陥検査装置で独占的地位を築くレーザーテックは、2026年6月期第3四半期累計で売上高1,695億円(前年同期比0.4%増)、営業利益781億円(同1.4%減)と足踏み状態にある。
同社の仙洞田 哲也社長は「半導体関連装置を中心に、2026年より回復してきている」と述べており、通期受注予想を2,000億~2,400億円に上方修正しているものの、足元の業績には減速サインが点灯している。
さらに、自動車や産業機器向けを主力とするロームとルネサスエレクトロニクスの回復遅れは深刻である。ロームはEV(電気自動車)市場の成長減速による深刻な在庫調整の直撃を受け、巨額の減損損失1,936億円を計上した結果、2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は1,584億円の赤字に転落した。
ルネサスも2026年12月期第1四半期において営業利益率33.7%(Non-GAAP)を確保したものの、産業・インフラ・IoT向け事業においてデータセンター向けの在庫拡充が続くなど、AI特需銘柄ほどの爆発力はない。 【次ページ】【6社徹底比較】最新決算から見えた半導体「新・勢力図」
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