- 2026/07/31 21:00 掲載
熊本地震、シリコンアイランドを直撃、TSMCの第1工場は再稼働まで時間も
TSMCの第1工場、再開までには「時間を有する」
台湾積体電路製造(TSMC)は、震度5強を観測した熊本県菊陽町の第1工場において、水や電力などのインフラシステムは正常に稼働していると発表した。従業員の無事と建屋の構造的な安全が確認され、一時停止していた第2工場の建設工事も29日に再開された。しかし、揺れが大きかったことから精密な製造装置の検査や再調整には一定の時間を要するとしている。
他の半導体メーカーでも段階的な復旧が進む。ルネサスエレクトロニクスは29日夜、自動車向けマイコンを製造する錦工場の生産を再開した。川尻工場についても、8月5日の再開を目指して準備を行っている。三菱電機は30日に熊本県内の2工場を一部再開し、荏原製作所も同日に南関町の製造装置工場で生産を再開させた。東京エレクトロンは県内2工場の稼働を一時停止して点検中であるが、30日の会見で来週早々に復旧できるとの見通しを示した。
一方で、復旧に向けた作業が続く拠点もある。ソニーグループは長崎県や大分県の工場を29日に再開したが、スマートフォン用画像センサーを製造する菊陽町の工場は停止が続く。記者会見では8月4日より再開、8月中旬には地震発生前の稼働水準へ戻る見通しを示した。TOPPANホールディングスも玉名市にある半導体部材工場の停止を継続している。
半導体工場は精密装置やクリーンルームが設置されており、慎重な点検が不可欠であるため、今後の生産復旧の速度が問われる状況になっている。1960年代から形成され、現在は700以上の関連事業所・工場を擁する九州の半導体産業基盤において、正常化に向けた闘いが続いている。
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