- 2026/09/11 06:50 掲載
【3社比較】AI特需で大化け? ミライアル営業益67%増、地味に凄い「半導体を運ぶ箱」
300mmウエハー「過去最高の投資額」
生成AIブームを背景に、半導体市場の拡大が続いている。ただ、恩恵を受けるのはエヌビディアなどの半導体メーカーや、製造装置メーカーだけではない。半導体の材料となる「ウエハー」も同様だ。実際、半導体需要の回復はウエハーの出荷量にも表れている。国際半導体製造装置材料協会(SEMI)の発表によると、2026年第2四半期の世界シリコンウエハー出荷面積は35億7,300万平方インチとなり、前年同期から7.4%、前四半期から9.1%増えた。
特に旺盛なのがAI関連だ。SEMIはAIによる需要が先端ロジックやメモリーにとどまらず、パワーデバイスやフォトニクスなどにも広がっているとしている。一方、自動車や産業用半導体でも回復の兆しが出てきたという。
この中でも注目したいのが、大口径の300mmウエハーである。SEMIは世界の300mm前工程装置投資額が2026年に前年比25%増の1,420億ドルに達し、過去最高になると予測。300mmの生産能力も2026年に7%増え、その後2029年まで年7%程度のペースで拡大する見通しだ。
この300mmウエハーの生産拡大を陰で支えるのが、ウエハーを汚染や破損から守りながら運ぶ専用容器だ。代表的なのが、出荷・輸送に使う「FOSB」と、半導体工場内での搬送・保管を担う「FOUP」である。一見すると単なる「箱」にも見えるが、高い清浄度が求められる半導体製造では欠かせない存在だ。
この市場で存在感を示す日本企業が、ミライアル、信越ポリマー、アキレスである。最新決算では3社とも全社ベースで営業増益となり、ミライアルは営業利益が前年同期比67.3%増。生成AI向けデータセンター投資の拡大による先端半導体需要も追い風となった。
ただし、3社の「勝ち筋」は同じではない。300mm向けFOSB・FOUPを手掛け、AI・先端半導体市場との接点を持つミライアルと信越ポリマーに対し、アキレスはSiウエハーから化合物ウエハーまで幅広い搬送需要を狙える。
AI特需が広がる中、半導体メーカーだけでなく、こうした「運ぶ」技術を持つ企業にも商機が広がっているのだ。
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