- 2026/01/24 掲載
金持ち優遇…消費税ゼロで得をするのは誰か? 年収別・世帯別「本当の損得表」
消費税減税はいったい「誰得」なのか?
消費税の減税・廃止は「金持ちほど得をする」という批判がつきまとう。結論から言うと、同じ税率を下げるなら、支出額が大きい世帯(金持ち)ほど“減税額(円)”は大きくなりやすい。一方で、家計に占める負担割合という見方では話が逆転することがある。今回の選挙では、食料品を時限的に2年間ゼロにする案を自民党が公約で「検討を加速」と明記し、日本維新の会も同様に「食料品の消費税2年間ゼロ」を掲げるなど、食品に的を絞った案が前面に出ている。さらに中道改革連合は「食料品の消費税率恒久的にゼロ」を訴える。
なぜ食料品の消費税減税は支持が広がりやすいのか。食品は全世帯が買い、物価高の体感と結び付きやすい。税率が8%と明確で、効果をイメージしやすいのも強みだ。軽減税率は飲食料品(酒類除く)に適用され、外食やケータリング等は対象外とされる。
一律ゼロは食料以外にも広がる分、税収への影響が大きくなる一方、家計支援は“広く薄く”になりやすい。
では食料品消費税減税は実際に、平均的な家計でいくら影響を受けるのか。総務省の家計調査(2024年平均)によると、1世帯当たりの月間食料支出は2人以上の世帯で8万9,936円、単身世帯で4万8,204円、総世帯で7万4,187円だ。ここから消費税(軽減税率8%)がゼロになり、価格転嫁が100%起きると仮定すれば、税相当分はそれぞれ月約6,662円、約3,571円、約5,495円となる。
年換算で見ると、2人以上で約8.0万円、単身で約4.3万円だ。金額だけ見れば、食料への支出が大きい世帯ほど得になりやすいのは事実である。ただし「金持ち優遇か」を判断するには、減税額を可処分所得で割った“効き方”も見る必要がある。
食品の比重は所得が低いほど高くなる傾向があり、同じ数千円でも家計の痛み方は違うからだ。
【次ページ】世帯別に減税額を試算してみた
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