• 2026/03/01 掲載

独BMW、ドイツ国内の生産ラインに人型ロボットを試験導入、5年後に数千台規模へ

人型の上半身と車輪による移動が可能、アームを付け替えることで多機能な作業に対応

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ドイツの自動車大手BMWグループは、ドイツ東部のライプチヒ工場において、スウェーデン企業ヘキサゴン社が開発した人型ロボット「AEON」の試験導入を開始した。同社は人工知能を搭載したロボットを活用する「フィジカルAI」の取り組みを推進しており、単純作業や身体的負担の大きい工程をロボットに代替させることで、生産効率の向上と労働環境の改善を目指す。
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(画像:ビジネス+IT)
 BMWグループは、デジタル化と人工知能の生産現場への統合を加速させる一環として、ドイツのライプチヒ工場の生産ラインで人型ロボット「AEON」の試験運用を開始した。採用されたAEONは、センサー技術やソフトウェアを手掛けるスウェーデンのヘキサゴン社のロボティクス部門が開発した機体である。

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【図版付き記事はこちら】独BMWが工場ラインで人型ロボット試験導入へ(図版:ビジネス+IT)

 同ロボットは人間に近い上半身と車輪による移動機構を備えており、各種ツールを柔軟に付け替えることで多機能な作業に対応する設計となっている。ライプチヒ工場では2025年12月から初期テストが始まっており、2026年4月に本格的な統合テストを実施した上で、同年夏からの公式パイロット運用への移行を予定している。

 具体的な用途としては、高電圧バッテリーの組み立てや外装部品の製造工程などでの活用が検証される。今回の導入は、BMWが推進する「フィジカルAI」戦略の欧州における初のパイロットプロジェクトとして位置付けられている。フィジカルAIとは、デジタル領域の人工知能と現実の機械を組み合わせ、自律的に学習・判断して複雑なタスクを処理するシステムを指す。

 BMWはこれを自動化ポートフォリオを補完する重要な技術とみなしており、単調で人間工学的に厳しい作業や、安全性が強く求められる工程をロボットに担わせる方針を示している。デジタル化担当の幹部によると、同社は生産体制の効率化を見据え、5年後には数千台規模の人型ロボットを現場に導入することを想定している。



 BMWグループは過去にも人型ロボットの活用実績を持つ。米国のスパルタンバーグ工場では、テクノロジー企業Figure AI社との協業を通じて、2025年に人型ロボット「Figure 02」を生産ラインに試験導入した。このプロジェクトでは、ロボットが平日に毎日10時間稼働し、10カ月間で計3万台以上の車両「BMW X3」の生産に直接貢献した。

 当該工程では、板金溶接に向けた部品の取り出しとミリ単位での精密な配置という、正確性とスピードが要求される身体的負担の大きい作業を担当し、合計9万点以上の部品を処理した。米国での長期間の運用で得られたデータやシステム統合のノウハウは、今回のドイツでのAEON導入をはじめとする今後のフィジカルAI領域の拡大に向けて活用されている。

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