- 2025/08/26 掲載
「5年で5倍」ヒューマノイド市場が凄すぎる…「ロボットが同僚」の世界は何が変わる?
世界の主要調査会社200社と正規代理店販売契約を結び、日本をはじめとする世界各所で市場調査レポートを提供している。レポートの取扱数は13カテゴリ30万点におよぶ。レポート販売のほか、提携先への委託調査の仲介や、生成AIを搭載したビジネス分析プラットフォームを取り扱う。
企業URL:https://www.gii.co.jp/
従来の「限界」を突破し始めたヒューマノイドロボット
長年にわたって、ヒューマノイドロボットの開発は、複雑なハードウェア要件とAIの性能不足が課題とされてきました。そのため、初期のヒューマノイドロボットは、基本的な移動や単純作業にとどまっていました。しかし近年、AIの急速な進歩が、その状況を変えつつあります。より複雑なタスクをこなす能力、人間との自然なやり取り、さまざまな環境への適応能力を備えたヒューマノイドロボットは、「従来とは次元の違う性能」になっています。
機械学習(ML)やコンピュータービジョン、自然言語処理(NLP)の進化により、最新のヒューマノイドロボットは、物体を認識し、音声コマンドに応答するだけでなく、予測不可能な環境を自律的に移動し、人間さながらのタスクをリアルタイムでこなせます。
こうした技術の進展により、ヒューマノイドロボットは医療施設や工場、小売店など、実社会の現場で実用化され、成果を挙げ始めています。
【一覧表】世界で「激戦」繰り広げる主要プレーヤー
現在のヒューマノイドロボット産業は、大手企業、勢いのあるスタートアップ企業、大学・研究機関が入り交じって激しい競争を繰り広げています。技術が進歩し、製造、ヘルスケア、小売、エンターテインメントなどの産業にロボットが組み込まれるにつれ、市場の各プレーヤーは独自のポジションを確立しようと奮闘しています。ヒューマノイドロボット市場の主要プレーヤー | ||
企業名 | 国名 | 市場でのポジション・特徴 |
テスラ | 米国 | Optimus(産業用ヒューマノイド)を開発中。大量生産とAI統合で市場拡大を目指す。 |
アジリティロボティクス | 米国 | 物流・産業用ヒューマノイド(Digit)で先行。動的歩行技術に強み。アマゾンの倉庫で試験運用。 |
ロボティス | 韓国 | 教育用ロボットキットや研究向けプラットフォームを提供。ヒューマノイド分野で技術基盤を確立。 |
UBTECHロボティクス | 中国 | 家庭用・教育用ヒューマノイド(例:Walker)で急成長。AI統合とコスト競争力が強み。 |
PALロボティクス | スペイン | サービスロボットに特化。ホスピタリティ分野(案内・接客)で欧州市場をリード。 |
川田ロボティクス | 日本 | 産業用ヒューマノイド(HRPシリーズ)を開発。研究機関向けプラットフォーム提供。 |
トヨタ自動車 | 日本 | パートナーロボット(生活支援型)を開発。自動車技術を応用した信頼性が特徴。 |
本田技研工業 | 日本 | ASIMOで知られるパイオニア。現在は研究開発を継続し、歩行技術で影響力保持。 |
ソフトバンクロボティクスグループ | 日本 | 教育・エンターテインメント用ロボット(例:Pepper)で強み。 |
ハンソンロボティクス | 香港 | エンターテインメント用AIヒューマノイド(例:ソフィア)で著名。表情認識技術が強み。 |
ヒュリムロボット | 韓国 | 韓国市場向けにヒューマノイドを開発。詳細は限定的だが、地域特化型プレーヤー。 |
サムスン | 韓国 | ロボティクス分野に参入(例:SAR 400)。電子デバイス技術を応用した統合ソリューションを提供。 |
ここからは、ヒューマノイドロボットを変革する技術の詳細と、私たちの生活やビジネスにどのような変化があるのか、さらに詳しく見ていきましょう。 【次ページ】AIでここまで進化……ロボットをさらに変革する「4大技術」
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