• 2025/08/26 掲載

「5年で5倍」ヒューマノイド市場が凄すぎる…「ロボットが同僚」の世界は何が変わる?

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これまで「SF映画の世界」と思われていたヒューマノイドロボット(人型ロボット)が、いよいよ現実のものとなりつつあります。2025年の市場規模29.2億ドル(約4,300億円)から2030年には152.6億ドル(約2兆2,500億円)まで成長し、年平均成長率39.2%という驚異的な拡大が予測されているこの分野。果たして、どのような変化が私たちの働き方や生活にもたらされるのでしょうか。世界的な市場調査会社MarketsandMarkets社のレポート「ヒューマノイドロボット市場:タイプ別、オファリング別、用途別、地域別 - 2029年までの予測」を基に、ヒューマノイドロボット市場とAI革命がもたらす市場の未来について徹底解説します。
編集協力:グローバルインフォメーション

グローバルインフォメーション

世界の主要調査会社200社と正規代理店販売契約を結び、日本をはじめとする世界各所で市場調査レポートを提供している。レポートの取扱数は13カテゴリ30万点におよぶ。レポート販売のほか、提携先への委託調査の仲介や、生成AIを搭載したビジネス分析プラットフォームを取り扱う。
企業URL:https://www.gii.co.jp/

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世界のヒューマノイドロボット市場は「5年で5倍」の急成長を遂げると予想される
(出典:MarketsandMarkets社のレポートより編集部作成)

従来の「限界」を突破し始めたヒューマノイドロボット

 長年にわたって、ヒューマノイドロボットの開発は、複雑なハードウェア要件とAIの性能不足が課題とされてきました。そのため、初期のヒューマノイドロボットは、基本的な移動や単純作業にとどまっていました。

 しかし近年、AIの急速な進歩が、その状況を変えつつあります。より複雑なタスクをこなす能力、人間との自然なやり取り、さまざまな環境への適応能力を備えたヒューマノイドロボットは、「従来とは次元の違う性能」になっています。

 機械学習(ML)やコンピュータービジョン、自然言語処理(NLP)の進化により、最新のヒューマノイドロボットは、物体を認識し、音声コマンドに応答するだけでなく、予測不可能な環境を自律的に移動し、人間さながらのタスクをリアルタイムでこなせます。

 こうした技術の進展により、ヒューマノイドロボットは医療施設や工場、小売店など、実社会の現場で実用化され、成果を挙げ始めています。

【一覧表】世界で「激戦」繰り広げる主要プレーヤー

 現在のヒューマノイドロボット産業は、大手企業、勢いのあるスタートアップ企業、大学・研究機関が入り交じって激しい競争を繰り広げています。技術が進歩し、製造、ヘルスケア、小売、エンターテインメントなどの産業にロボットが組み込まれるにつれ、市場の各プレーヤーは独自のポジションを確立しようと奮闘しています。

                                                                                                                                                                               
ヒューマノイドロボット市場の主要プレーヤー
企業名国名市場でのポジション・特徴
テスラ米国Optimus(産業用ヒューマノイド)を開発中。大量生産とAI統合で市場拡大を目指す。
アジリティロボティクス米国物流・産業用ヒューマノイド(Digit)で先行。動的歩行技術に強み。アマゾンの倉庫で試験運用。
ロボティス韓国教育用ロボットキットや研究向けプラットフォームを提供。ヒューマノイド分野で技術基盤を確立。
UBTECHロボティクス中国家庭用・教育用ヒューマノイド(例:Walker)で急成長。AI統合とコスト競争力が強み。
PALロボティクススペインサービスロボットに特化。ホスピタリティ分野(案内・接客)で欧州市場をリード。
川田ロボティクス日本産業用ヒューマノイド(HRPシリーズ)を開発。研究機関向けプラットフォーム提供。
トヨタ自動車日本パートナーロボット(生活支援型)を開発。自動車技術を応用した信頼性が特徴。
本田技研工業日本ASIMOで知られるパイオニア。現在は研究開発を継続し、歩行技術で影響力保持。
ソフトバンクロボティクスグループ日本教育・エンターテインメント用ロボット(例:Pepper)で強み。
ハンソンロボティクス香港エンターテインメント用AIヒューマノイド(例:ソフィア)で著名。表情認識技術が強み。
ヒュリムロボット韓国韓国市場向けにヒューマノイドを開発。詳細は限定的だが、地域特化型プレーヤー。
サムスン韓国ロボティクス分野に参入(例:SAR 400)。電子デバイス技術を応用した統合ソリューションを提供。

 ここからは、ヒューマノイドロボットを変革する技術の詳細と、私たちの生活やビジネスにどのような変化があるのか、さらに詳しく見ていきましょう。 【次ページ】AIでここまで進化……ロボットをさらに変革する「4大技術」
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