• 2026/06/07 掲載

NTTグループなど6社、IOWN APNとフィジカルAIによる遠隔設備点検の実証

岡山の工場と東京を約700kmの通信網で結び、ロボットの遠隔操作

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NTT東日本や三菱ケミカルなど6社は2026年6月1日、次世代通信基盤「IOWN APN」とフィジカルAIを活用し、コンビナート設備の遠隔点検を行う実証実験に国内で初めて成功したと発表した。岡山県の工場と東京都内を約700キロメートルの通信網で結び、ロボットの遠隔操作による設備巡回や異常検知の有効性を確認した。
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(画像:ビジネス+IT)
  実証実験に参加したのは、NTT東日本、NTTドコモビジネス、NTTドコモソリューションズ、NTTデータグループのNTTグループ4社と、富士通グループでネットワーク製品を担う1FINITY、三菱ケミカルの計6社である。化学プラントや石油精製施設などのコンビナート設備では、広大な敷地における老朽化対策や安全確保が常時求められている。一方で熟練作業員の不足や、有毒ガス・高所といった過酷な環境下での目視点検による人的負担が大きく、デジタル技術を用いたスマートメンテナンスへの移行が不可欠となっていた。

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【画像付き記事はこちら】NTTグループなど6社、IOWN APNとフィジカルAIでコンビナート設備点検の実証実験(画像:ビジネス+IT)

 今回の取り組みでは、三菱ケミカルの岡山事業所(岡山県倉敷市)とNTTグループの東京都内の拠点を、光ベースの次世代通信ネットワークであるIOWN APNで接続した。その距離は約700キロメートルに及ぶ。岡山事業所の構内には60GHz帯無線LANを構築し、四足歩行ロボットなどの遠隔操作型デバイスを配備した。ロボットが収集した現場の高精細映像や各種センサーデータは、大容量かつ低遅延の特性を持つIOWN APNを通じ、東京都内の拠点へ即座に伝送される。

 東京の拠点では、受信したデータをフィジカルAIが解析し、設備のひび割れや腐食、計器の異常などを自動検知する検証を実施した。従来の通信環境では高画質映像を長距離伝送する際に通信の遅延や画質の劣化が発生し、精緻なロボット操作や正確な状況把握に支障をきたしていた。今回の実証では通信遅延を500ミリ秒以内に抑え、現場にいるかのようなリアルタイムな映像共有と、操作の遅れを感じさせないロボットの遠隔制御を実現した。

 6社は本検証の成果をもとに、現場の稼働データとフィジカルAIを統合した運用基盤の構築に取り組む。プラント管理における地理的制約を排除し、安全な遠隔地から複数の拠点を集中監視する体制の整備や、作業員の危険地帯への立ち入り削減を進める。産業分野全体の設備保全の高度化に向け、新たなソリューションの社会実装を推進するとしている。

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