- 2026/07/02 掲載
2期連続“減収減益”からどう逆転? 東京エレデバ新社長が打ち明けた「次の戦略」とは(2/2)
【CN事業】注目は「AI×セキュリティ」
一方、CN事業は堅調に成長。2026年3月期の売上高は412億円と前期比10.4%増、セグメント利益率も15.9%となり、増収増益を達成した。企業のIT投資が堅調に推移する中、セキュリティ関連製品や保守・監視サービスが業績を支えた。背景にあるのが、サイバー攻撃の拡大と企業のセキュリティ投資の増加だ。ランサムウェアや不正アクセスなどの脅威が増す中で、セキュリティ対策は企業にとって重要な経営課題となっている。
同社では、インフラ、セキュリティ、クラウド、AIの4分野を軸にCN事業を展開している。今後の成長領域として宮本氏が注目するのが、AIとセキュリティを組み合わせたソリューションだ。
「サイバー攻撃の多様化・巧妙化が進む中で、人手による対応だけでは限界を迎えつつあります。今後はAIを組み合わせたソリューションの展開が進むと考えています」(宮本氏)
もっとも、現時点で万能なソリューションが存在するわけではない。企業ごとに抱える課題やセキュリティ環境は異なり、求められる対策も変わるためだ。そのため同社では、顧客ごとの課題を把握した上で最適な製品やサービスを組み合わせて提案していく考えだ。
【EC事業】成長の種まきとして挙げた「ある分野」
EC事業では、産業機器や車載機器向けを中心に、アナログICやプロセッサ、ロジックICなどの半導体製品を主力として取り扱うほか、クラウドサービスなども幅広く展開している。2026年3月期の売上高は1,625億円と前期比9.2%減、セグメント利益率も2.0%にとどまり、減収減益となった。一方で、2027年3月期は売上高1,858億円と前期比14.3%増を見込んでおり、業績の持ち直しが期待される(注)。
その背景の1つが、長納期受注の積み上がりだ。半導体不足への懸念から先行発注の動きが広がっており、顧客によっては2028年度分の部材確保に向けた注文も入っているという(半導体市場の動向に対する宮本氏の見解は、前編で詳しく解説しています)。
こうした環境下で重要になるのが、顧客の需要を正確に把握し、適切な発注計画につなげることだ。顧客の生産計画を的確に把握しながら、必要なオーダー量をサプライヤーへ伝えることが技術商社の重要な役割だと宮本氏は考えている。
こうした取り組みを重ねながら事業回復を目指す一方で、将来の成長に向けた「種まき」も欠かせない。その1つがエッジAIの分野だ。「まだ世の中にはあまり普及していませんが、エッジAIを広く展開していきたいと考えています」と宮本氏は語る。
エッジAIは、クラウドに接続せず端末側でAI処理を実行する技術である。同社では関連するサプライヤー製品を取り扱い、顧客への提案を進めている段階だ。今後は産業機器や車載機器向けを中心に展開を広げていく考えである。
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