• 2026/07/08 掲載

米国製自律型地上車両がウクライナ前線に初の大規模実戦投入

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米国の防衛テクノロジー企業であるフォルテラ社が開発した自律型無人地上車両Lancerがウクライナの前線に100台以上配備され、9カ月間で1100回以上の任務を遂行した。米国政府の資金援助を受けたこの取り組みは、米国企業による地上無人機の実戦投入として過去最大規模となる。物資輸送や負傷者後送に活用される一方、最前線での運用を支える技術的課題や、AI技術を組み合わせた自律性向上が進められている。
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(画像:本文をもとに生成AIで作成)

ウーバー、自動運転モデル訓練向けデータ収集車両500台の配備計画を発表

 ウクライナの戦闘地域に投入された無人地上車両Lancerは、米ポラリス社の全地形対応車をベースに、自律走行システムであるAutoDriveを統合したガソリン駆動式の車両である。積載能力は750キログラムに達し、ウクライナ軍が独自に運用してきたバッテリー駆動式の小型の無人地上車両と比較して3倍の輸送力を持つ。配備開始からこれまでに累計2500マイル以上の距離を走行し、約350トンに及ぶ弾薬などの物資を最前線へ輸送したほか、52回にわたる負傷者の後送任務を完了させた。上空からの無人機による監視が常態化した現在の戦場において、兵士が直接物資を運ぶリスクを低減し、安全に補給を行うためのロジスティクス支援として運用されている。

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【図版付き記事はこちら】
初の大規模実戦投入により課題も明確になった
(画像:本文をもとに生成AIで作成)

 Lancerの大規模な実戦投入は初となり、自律走行技術における現在の課題も明確になった。Lancerは不整地を自律的に走り障害物を回避する機能を備えているものの、予期せぬ敵部隊との遭遇時にリアルタイムで脅威を検知して戦術的な判断を下すレベルには達していないという見方もある。高価な機体の損失を防ぐため、実際の戦闘地域ではウクライナ軍兵士による遠隔操作が主体となっている。通信環境を維持するために現地で衛星通信サービスであるStarlinkのアンテナを追加装備する改修が行われたほか、泥濘地に足をとられた車両がロシア軍の攻撃対象となって破壊された事例も報告されている。開発元であるフォルテラ社はこれらの課題に応えるため、従来のロボット工学アルゴリズムに最新のAIを組み合わせる技術開発に注力する。

 ウクライナ軍は機体の輸送能力を高く評価し、米国側へ緊急追加配備を求めている。しかし、運用拡大の最大の障壁はコストの高さである。安価で使い捨てを前提とする小型の空中ドローンとは異なり、無人地上車両は依然として高価であり、損失時の打撃が大きい。さらなる低価格化が求められており、製造側は民生品のサプライチェーンを活用したコスト削減を進めているという。

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