- 2026/07/25 06:00 掲載
ソフトバンクG、スイスの重機ロボット会社「グラビス・ロボティクス」買収検討
既存の建設機械に後付けして自律運転を可能にするシステムを開発
同社の主力システムである「Gravis RACK」は、既存の油圧ショベルやブルドーザーなどの建機に後付けして自律運転を可能にするキットである。高解像度GPSや3D LiDARなどのセンサー群を搭載し、土壌の硬さや物理的状態をリアルタイムで感知しながら熟練オペレーターと同等の精度で掘削や整地を行う。高価な新型自律建機を導入せずとも、既存の保有建機にシステムを取り付けるだけで自動化を実現できる。同社は昨年11月にベンチャーキャピタルから2300万ドルを調達し、スイスの建材大手ホルシムなどと提携して実地での導入実績を積んできた。
SBGの孫正義代表取締役会長兼社長は、AI技術と現実世界の物理的作業を融合させる「フィジカルAI」および人工超知能(ASI)の具現化に向け、ロボティクス分野への投資を集中させている。SBGは昨年、グループ内のロボティクス関連資産を統合した持ち株会社を設立した。さらに、スイスの産業用ロボット大手ABBのロボティクス事業を約8187億円で買収する契約を締結した。物流自動化のバークシャー・グレイや協働ロボットのアジャイル・ロボッツなど、関連企業への出資も拡大して事業基盤を固めている。
グラビス・ロボティクスの買収検討は、SBGが産業用ロボットや物流にとどまらず、建設・重機自動化の領域にまでAIエコシステムを拡張する動きである。グラビス・ロボティクスおよびSBGの広報担当者は本件に関するコメントを控えている。買収が成立すれば、深刻な労働力不足に直面するグローバルな建設市場において、AI主導の自動化ソリューションを一気に普及させる足がかりとなる。
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