• 2026/08/12 17:00 掲載

ソニーとTSMC、次世代画像センサーの合弁会社設立へ 最大1兆円規模の投資で合意

自動運転やロボット向けの「フィジカルAI」市場での需要獲得へ

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ソニーグループと台湾積体電路製造(TSMC)は、熊本県に次世代イメージセンサーの開発および製造を目的とした合弁会社を設立する。総投資額は報道各社の推計で7470億円から最大1兆円規模に上り、2029年の量産開始を目指す。自動運転やロボット向けの「フィジカルAI」市場での需要獲得を狙う。
 新設される合弁会社は、ソニーグループの半導体子会社であるソニーセミコンダクタソリューションズが約60%、TSMCが約40%を出資し、ソニー側が過半数の株式を保有して主導権を握る。生産拠点は熊本県合志市に建設されるソニーの新工場内に設置される計画で、市場の需要動向に応じて段階的な設備投資を実施する。月産能力は12インチウエハー換算で約1万枚を見込む。本計画は日本政府からの大型補助金支援を前提として進められている。

 今回の協業は、ソニーが世界トップシェアを維持するイメージセンサーの設計力と、TSMCが世界を牽引する高度な微細化プロセスおよび積層パッケージング技術を融合させるものだ。従来のファウンドリーとしての受託製造関係から一歩踏み込み、研究開発の初期段階から両社が共同で事業を展開する。生産される次世代センサーは、光を受け取る画素層と高度なAI演算を担うロジック層を重ね合わせた積層型構造を採用する。これにより、センサー単体での高速なデータ処理が可能となる。

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【図版付き記事はこちら】ソニーグループとTSMCが熊本で次世代イメージセンサーの合弁会社(図版:ビジネス+IT)
 両社が明確なターゲットとして掲げるのは、現実世界の物理的な情報をリアルタイムで認識し自律的な判断を下す「フィジカルAI」の領域である。スマートフォンのカメラ性能向上にとどまらず、急速に高度化する自動運転車、人型ロボット、スマートファクトリーといった次世代産業での需要獲得を狙う。ソニーにとっては、画像センサー首位の座を強固にしつつ、自社単独での巨額な設備投資負担を提携によって分散させるアセットライト戦略への転換を意味している。すでに熊本県で合弁会社JASMを稼働させているTSMCにとっても、日本国内での技術拠点とサプライチェーンをさらに拡充する動きとなる。日台の半導体連携が新たな次元へと進むことで、周辺産業を含めた経済波及効果にも市場の関心が集まっている。

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